首絞め縄を綯うスト:20世紀的労働集約からの資本シフト

2023.09.23

ライフ・ソーシャル

首絞め縄を綯うスト:20世紀的労働集約からの資本シフト

純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 哲学教授

/団結だ、なんて、古くさい頭で、来るべき時代に対応できるわけがあるまい。しかし、それは資本側も同じで、工場や機械、ビルや店舗さえ握れば、労働者たちが集まってきて、どうかあなたの下で働かせてください、と泣いて頼んで来るだろう、などと思っていたら、大間違い。/

そもそも、労働者だ、団結だ、なんて、前々世紀のマルクスのままの古くさい頭で、来るべき時代に対応できるわけがあるまい。しかし、それは資本側も同じで、昔のようにカネをかけて、工場や機械、ビルや店舗さえ握れば、地方から喰い詰めた労働者たちがわんさか集まってきて、どうかあなたの下で働かせてください、と泣いて頼んで来るだろう、などと思っていたら、大間違い。いくらカネを積み上げて見せても、あんたのところには、もう誰も行かないよ。

カネは、一種の物的言語だ。だから、カネは、人にしか通用しない。人が減る、ということは、カネの威力が低下する、ということ。働く方だって、目先のカネを少々はずんでもらったところで、そんな可能性のない産業に埋もれて、自分の人生の後半を捨てるほどバカではない。多少、賃金が安くても、自分も会社といっしょにのし上がれると思えばこそ、ともに仕事に努力する。

だから、重要なのは、カネではない。まして、労働力でもない。そこに明日の夢があるかどうかだ。人に頼らず、自分たちで実現可能な現実的なビジョン。かつてのヘンリー・フォードのように、歴史文明論的展望を持った社会と産業の「指導者」こそが、いま期待されている。

Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 哲学教授

美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。

フォロー フォローして純丘曜彰 教授博士の新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。