【インサイトナウ編集長対談】今の組織で結果にこだわることでスキルを上げ、外でもチャレンジする。 だめなら戻ってきてまた頑張れば良い

2022.11.24

経営・マネジメント

【インサイトナウ編集長対談】今の組織で結果にこだわることでスキルを上げ、外でもチャレンジする。 だめなら戻ってきてまた頑張れば良い

INSIGHT NOW! 編集部
インサイトナウ株式会社

大手教育会社から独立し、独自の研修プログラムを開発し、順調にビジネスを継続されている柳田さん。 ご自身のビジネス戦略と企業教育の在り方についてお話しを伺いました。(聞き手:猪口真)

柳田 「他に転用できるもの」が開発方針です。転用できないものは、金額はよくても横展開できないので、長い目で見てそういう案件はなるべく受けないようにしています。

猪口 柳田さんは、エデュテインメントという、ゲーム性、エンターテインメント性を持たせる形式に取り組んでいらっしゃいました。

柳田 楽しくないことは続きません。教材の1ページ目を開くまでは運用側の努力ですが、1ページ開いた後に最後までいくかどうか、さらに終わった後にアンケートにどう答えるかも教材の責任が大きいと思っています。そのためには面白みも大切な要素の1つです。
とはいえ本質的には受講者がやりたいと思えること、前向きに取り組めることが大事です。具体的には理論ばかり語るのではなく、ビジネスシーンに置き換えてみる。やってはいけないことは並べやすいですが、それだけだと現場の人が動けなくなってしまうので、「これではなく、こうしましょうよ」という感じで伝える。
そうすると、「もっとこういうことが学びたい」とアンケートに書いてくれることもあります。そういった現場の声を会社側がいったん受け止めて、何らかのリアクションをするところまでデザインしていくと、単に教材開発ではなく研修企画、施策支援という立ち位置に変わってきます。全社員研修は上意下達の部分もありますが、それだけでなくどう現場の声を吸い上げて、また返していくかです。組織内のコミュニケーション的な要素を強めると、コンテンツというより、施策そのものに動きが出てきます。

猪口 法人化して自分たちの差別化ポイントを見つけて20年やってきて、さらに規模が拡大しています。会社をつくった時、この状況は予想できましたか。

柳田 つくった時にはできてないですね。当初は受注開発をせっせとやっていて、この戦いはいつまで続くのだろうかと、手を止めたらお金が止まるという感じでした。
そこから、受注開発ではなくパッケージでスケールするようにするとか、直接コミュニケーションをするサービス提供よりもコンテンツ提供のほうがスケールするだろうとか、この業態からすると30人ぐらいが適正に動けるのではないかとか、いろいろな思考を経て今があると思います。

猪口 経営や組織づくりの勉強をしてというより、継続していく中で自然に戦略転換できた感じですか。

柳田 そう思います。私は社会人になってから大学院に行って、その時のゼミが危機管理でした。そこで聞いたいろいろなことはすごく価値がありました。特に会社は競争に負けるというより、内側から壊れてく、勝手に潰れていくケースが多くあるようです。当社が組織を20年続けてこられたのは基本的にはラッキーだと思っていますが、分不相応なチャレンジをたくさんするなど、ビジネス上の地雷はなるべく踏まないように注意しています。

次のページ組織としての共通認識をどうやって醸成していくかが重要

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