「緊急事態宣言終了は早すぎる」という声があるのは承知している。しかし体力に乏しい零細飲食店にはもうぎりぎりのタイミングだったはずだ。何とか生き延びた店にも幾つか大きなハードルが立ちはだかる。その最たるもの、そして最も腹立たしいものが、大した罪の意識もないまま繰り返される「無断キャンセル(No show)」だ。
とはいえ、メジャーな予約サイトでもこうした機能を具備していないところがまだ多いことも事実だ。ましてや予約サイトの信頼性に疑問も生じている現在、予約サイトに頼りたくない飲食店も少なくないだろう。
その場合は店自身が予防策を講じる必要がある。つまり予約客に前日にでも電話して、予約意思を確認するのだ。面倒だが、一定以上の効果は期待できる。最近では、予約内容の確認メールを予約者にSMSで送ってくれる割安なサービスも出てきているので、その利用も一法だ。
実際、先のアンケートでも明らかになっているが、「予約したことを忘れてしまっている」ケースが30%以上あり、「店や日にちを間違えていた」も10%以上、「電話するのが面倒・時間がない」などという理由も30%近くあるのだから、意思確認の連絡は意外と効果があるかも知れない。
ここまで述べてきたように、無断キャンセルという約束違反は非常にたちが悪いし、利幅の薄い飲食店にとっては致命的なほど重い。「気楽に無断キャンセルする」連中がこれまであまり声高に断罪されなかったのが不思議なくらいだ。
苦心惨憺して何とか再開にたどり着いた店でも、無断キャンセルが一つ発生するだけで店主の気力の綱が切れてしまうことは十分考えられる。そう、あなたや友人の「うっかり」した無断キャンセルが店の息の根を止めることがあり得るのだ。是非、この「無断キャンセルが罪作りなこと」を周りの人にも伝えて欲しい。マーケティング
2015.08.27
2017.09.20
2020.06.03
2020.08.26
2022.01.26
2024.04.17
パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長
世界的戦略ファームのノウハウ×事業会社での事業開発実務×身銭での投資・起業経験=実践的な創業の知見を誇ります。 ✅足掛け35年超にわたりプライム上場企業を中心に300近いプロジェクト=PJを主導 ✅最近ではSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)PJの一つを支援 ✅以前には日越政府協定に基づくベトナム・ホーチミン市での高速都市鉄道の計画策定PJを指揮 パスファインダーズ社は少数精鋭の経営コンサルティング会社です。事業開発・事業戦略策定にフォーカスとした戦略コンサルティングを、大企業・中堅企業向けにハンズオン・スタイルにて提供しております。https://www.pathfinders.co.jp/ 弊社は中小企業向け経営戦略研究会『羅針盤倶楽部』の運営事務局も務めています。特に後継経営者の方々の参加を歓迎します。https://www.pathfinders.co.jp/rashimban/
