ビジネスのスピードがますます加速していく中、アイデアをいち早く企画にまとめ上げ、それを実行に移していく。新製品・サービスをいち早く市場へ投入しフィードバックを得る。これをいかにスムーズに行えるかが事業成長のカギとなります。
より革新的な商品・事業モデルなどが求められるこれからの時代には、社内外を跨いだメンバーたちが集まり、そのコラボレーション機能を発揮する場として、「プロジェクト」という仕組みがますます重要になってくるでしょう。
なぜ外部に目を向ける必要があるのか?
企画から市場投入までのサイクルをスピーディーに回すためには、自社内の人員が中心となり、定常業務と兼任しながらプロジェクトを遂行していくというのではなかなか難しい。そもそも定常業務のオペレーションをうまく回すのと、新規の事業やサービスを立ち上げるのでは、必要となる人の資質や能力・スキルが全く違います。 企画が決まってから、急いで必要なスキルをもつ優秀な人材を採用しようというのも遅すぎです。
結果として、外部の人員をうまく活用することが必須となります。
それぞれ得意分野・専門技術を持った多種多様なプレイヤーたちが活動する「プロジェクト」は、価値を創造するための、ある種の「プラットフォーム」のような役割をもつ存在になるといえます。そのプラットフォームのオーナーである企業のマネジメント層は、常に社外にも目を向け、企画するプロジェクトの目的に合う新しいビジネスパートナーを見つけて巻き込んだり、必要なスキル・能力をもつ優秀な人材を引き付ける活動をするなど、より組織外に働きかける仕事が求められてくるはずです。
これまでも資金力のある会社はコンサルティング会社等にプロジェクト案件を丸投げし、その案件の元請会社が受け皿として、自社の人員に加えて、たとえば比較的単価の安いフリーランスなどを集めてプロジェクトチームを形成するということはよく行われてきました。
イノベーティブな製品・サービスを次々と生み出したい企業は、これからは必要な外部の力をスピーディーにプロジェクトに取り込む機能を持ち、社内外から知恵や専門スキルを集結させてプロジェクトを遂行していく力が求められます。
企業にとってプロジェクトの位置づけ
事業成長をかけた革新的価値を生み出す「プロジェクト」は、これまでのような通常のオペレーション業務範疇の脇で行われる「特別な活動」として扱われるのではなく、事業経営の「ど真ん中」で最優先活動として捉えられるべきでしょう。そして、外部のリソースを交えた最適なチームを素早く編成し、同時に進行する複数のプロジェクトを大きな視点からマネジメントできること。 それが事業成長を加速させる革新的な製品・サービス事業を生み出し続けるための必要条件となります。
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