内定ブルーな人の取るべき行動 「もし」「たら」「れば」は選択肢ではない

2017.10.04

組織・人材

内定ブルーな人の取るべき行動 「もし」「たら」「れば」は選択肢ではない

増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ  東北大学特任教授/人事コンサルタント

10/1の内定式で気持ちも新たに新社会人になる決意を固めた、そんな人ばかりではなく、せっかく得た内定にもかかわらず、やる気満々どころかブルーな気持ちでこの日を迎えた人もいます。

・内定ブルーのワケ
逆に考えましょう。「やる気満々」「希望に燃えて」いる人はどのくらいいるのでしょうか?そもそも不満を全く持たない人などいるのでしょうか?どれだけ好きで、気に入った会社であっても、100%満足ということはありません。

結局満足感の実体は不満感より満足感が大きければおおむね納得でき、不満は顕在化しにくく、その逆に不満感が満足感を上回ると陰鬱な気持ちに支配されるという、相対的なバランス関係にあります。

内定ブルーになる最大の理由は、その選んだ選択肢(=内定先)が100%満足ではないからで、その内定先以外の選択肢に後ろ髪を引かれているからです。第一志望先企業にあこがれ続け、そこに入ることこそ自分のキャリアだと信じていた先に行けなかった無念さは、そうそう簡単に消えるものではないでしょう。


・「もし」「たら」「れば」は選択肢ではない
ただ、その夢だった選択肢は残念ながら「夢」に終わったという現実があります。いやいやまだ二次募集三次募集がある、欠員募集が出るかも知れないのかも知れません。しかしそれら、「もし」「たら」「れば」は選択肢ではありません。

現実は内定に至らなかったことのみ。それ以上でもそれ以下でもありません。現実ではない選択肢にこだわって、内定式をサボったり、今から内定を辞退するような人もいますが、現実の選択肢がないにもかかわらず、現実の選択肢を破壊してしまうことくらい愚かな選択はありません。

そのような無謀さは、一途なのではなく、社会人として最も必要な生産性の視点を持たない、会社という組織への不適格性だといえます。この時期に他の選択肢もないのに内定先を蹴るようなセンスでは、恐らくこの先会社員としてキャリアを積むことは難しいでしょう。


・次のチャンス
それでも夢を捨てきれない人がいるのもわかります。そんな人には次のチャンスを真剣に狙ってはどうでしょう。内定辞退が愚かなのは、社会人としてのキャリアを破壊しかねないリスキーな選択だからです。社会人としてのキャリアを損なわずに次の機会を狙うのであれば、夢に一途でも、憧れでも何でも、正に自由です。

転職したらどうでしょうか。

無理な話ですか?しかしもう内定式を終えた今のタイミングでどれだけ頑張ったところで念願の会社に入れる可能性は、恐らく転職で入社できる可能性より圧倒的に低いでしょう。

それよりも決まった先で仕事をがんばり、実績を積んで再チャレンジの機会をじっと待てば、少なくとも人生をしくじるようなリスクしかない無職や、就職浪人などするよりずっと実現の可能性は高いと言えます。

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増沢 隆太

株式会社RMロンドンパートナーズ  東北大学特任教授/人事コンサルタント

芸能人から政治家まで、話題の謝罪会見のたびにテレビや新聞で、謝罪の専門家と呼ばれコメントしていますが、実はコミュニケーション専門家であり、人と組織の課題に取組むコンサルタントで大学教授です。 謝罪に限らず、企業や団体組織のあらゆる危機管理や危機対応コミュニケーションについて語っていきます。特に最近はハラスメント研修や講演で、民間企業だけでなく巨大官公庁などまで、幅広く呼ばれています。 大学や企業でコミュニケーション、キャリアに関する講演や個人カウンセリングも行っています。

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