なぜ、ビジネス・パーソンは「忙しい!」を連発するのか

2016.06.30

仕事術

なぜ、ビジネス・パーソンは「忙しい!」を連発するのか

フランクリン・ プランナー
フランクリン・プランナー

いつも「忙しい!」と言う人がいます。 そう言う人に、「忙しそうですね」と声をかけると、たいていは「ええ、おかげさまで」と嬉しそうに返事をしてくれます。が、しかし、本当にその人は成果を上げ、満足しているのでしょうか。

考えられる主な理由を挙げてみます。

やることを自分で考えなくていいから

緊急なことは、基本的に自分の外からやってきます。まれに締切を突然思い出したりすることもありますが、多くの場合は電話やメールなど、外からの刺激によって思い出すものです。

周りからやってほしいとお願いされるから

他人から依頼されたことは断りにくいものです。引き受ければ親切な人だと思われるのですからなおさらです。

すぐに結果が出るから

急ぎのことは、対処すればだいたいすぐに結果が出ます。特に重要性が低ければ、そんなに難しいことではないものが大半です。結果が出るというのはうれしいものです。

他のことをやらなくても誰も文句を言わないから

緊急対応しているのですから、傍から見ても大変そうです。そんな姿を見たら、文句言う人などいないと考えるのが普通です。

ある種の達成感がある

迫りくる締切との時間勝負に勝つ喜びや、やりきったときの爽快感は相当なものです。

・ 周りの人の期待に応える:人から頼りにされて、その期待に応える。こんなに気分がいいことはないでしょう。しかし、それだけでは自分の大切なことは実現しません。

緊張感が心地よい

急かされることによるある程度の緊張感は、楽しいものです。

やることが明解

やってみるとわかりますが、短期間勝負なので、論点が明解です。

いろいろ挙げましたが、共通して言えることがひとつあります。それは「楽」だということです。自分で計画しなくてもいいし、決めなくてもいいわけです。

おまけに周りから感謝される。これはやめるわけにはいきません。


重要さを伴わない緊急事項

忙しいと仕事をしている気分になれますが、必ずしも忙しさに見合った成果を出しているとは限りません。

それは、忙しさは重要性とは関係なく、緊急性にのみ左右される事柄だからです。

緊急度合が大きければ大きいほど、忙しさを感じる度合い(プレッシャーも含め)も大きくなります。

しかし、緊急性と重要性は本来違うものです。多くの緊急ごとは、重要性とは関係なく、ただ時間ばかりを要求します。

ですから、目の前の緊急事項にばかり対応していては、その人が本来果たさなければならない重要事項、周囲の人たちとの人間関係づくり、本来の役割からくる重要な目標はほとんど達成されないことになります。さらに、ずっと緊急対応を行っていることで心身ともに疲弊してしまうことにもつながりかねません。

ビジネスをしている以上、緊急事態は必ず起こります。しかし、どのような仕事や出来事があなたの目の前に現れようと、常にその出来事の重要性を考え、どのように対処すべきかを考えなくてはなりません。いくら緊急でも、重要性を考慮すれば、勇気を持って「ノー」と言わなければならないことも少なくないのです。

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