​今さら獣医師に聞けないシリーズ:春の予防~健康診断の血液検査編~

2016.04.26

ライフ・ソーシャル

​今さら獣医師に聞けないシリーズ:春の予防~健康診断の血液検査編~

武田 真優子
つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師

春の予防は 1)狂犬病予防接種 2)ノミ・マダニの予防 3)フィラリアの検査 4)健康診断の血液検査4つがありますが…ここだけの話、「4つも必要があるのか?」と思ったことはありませんか?かといって、獣医師に今さら聞くのはなんとなく気が引ける。そんな愛犬・愛猫の飼主さんのために、前回は「フィラリア症」についてお話ししました。今回は春の予防の最終回として「健康診断の血液検査」についてお話しします。

■あなたと暮らしているペットは、ヒトでいうと何歳?

ペットはいつまでも可愛らしい見た目をしているので、いつまでも子どものような気がしますが、ヒトの4倍以上の速さで年を重ね、命を全うします。

平成27年度ペットフード協会の調べによると、イヌの平均寿命は14.85歳ネコは15.75歳。記者が今までに見たご長寿ペットは、イヌ19歳、ネコ22歳、ウサギ16歳です。




上の図は、イヌとネコの年齢換算表です。そのペットの生まれ持った身体の強さや弱さ、育った環境、持病等によって、お年の取り方は変わります。

ペットフード協会の調べでは「イヌ」という一括りの分け方ですが、年齢換算表をみていただくと、小型犬と大型犬ではお年の取り方が違いますよね。12才の小型犬はヒトだと60歳、12歳の大型犬は82歳です。


■血液検査をすることが、”安心”の記録になる


シニアと呼ばれる7歳以上になると、見た目や行動面であれ?と思うことが少しずつ増えてきます。たとえば、

  • 白髪がでてきた
  • 散歩で立ち止まるようになった
  • 名前を呼んでも反応しない
  • 目が白くなってきた


これらは、老化の徴候でもあり、病気の徴候でもあります。動物病院で「検査」をするとなったときには、以下のような検査の種類があります。


おおまかには、身体検査臨床検査に分かれ、臨床検査は検体検査生体検査に分かれます。この検体検査に、血液検査が含まれます。血液検査をすると、「今日のこの時点では、こういう状態だった」という記録を残すことができます。その積み重ねが”安心”につながります。また万が一、ペットになにかあったときに「このときまでは、こうだった」と比べることができ、獣医師も診断の材料のひとつにすることができます。


■血液検査で、なにがわかるの?


「血液検査をしましょう」と、調べてわかることは、

  • 腎臓
  • 肝臓
  • 血糖値
  • コレステロール値
  • 白血球数

などがあります。特殊な検査では、

  • 甲状腺ホルモンの数値
  • 心臓の疲れ度合い
  • 尿の中のゴミの量

を調べることもできます。


前回お話ししたフィラリアの検査は、少量の血液を使って、検査をします。その際、少し多めに血液を採ることで、このような健康診断としての血液検査ができるのです。

このようことから、毎年のように、この春の時期に血液検査を動物病院でお勧めされるのです。血液検査の項目や、愛犬愛猫に必要な検査、血液検査の頻度については、かかりつけの獣医師に相談してくださいね。あなたと、あなたと暮らしているペットたちが、より長く幸せに過ごしてゆけるように願っています。

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武田 真優子

武田 真優子

つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師

ペットホスピスをつくるために地方移住予定/うさぎと暮らすペットヘルパー/認定動物看護師。老齢動物介護/グリーフケア/ペットマッサージ

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