今さら獣医師に聞けないシリーズ:春の予防~フィラリア編~

2016.04.20

ライフ・ソーシャル

今さら獣医師に聞けないシリーズ:春の予防~フィラリア編~

武田 真優子
つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師

春の予防、もうお済ませになりましたか? 1)狂犬病予防接種 2)ノミ・マダニの予防 3)フィラリアの検査 4)健康診断の血液検査4つがありますが…ここだけの話、「4つも必要があるのか?」と思ったことはありませんか?かといって、獣医師に今さら聞くのはなんとなく気が引ける。そんな愛犬・愛猫の飼主さんのために、前回は「ノミ・マダニの予防」についてお話ししました。今回は「フィラリア」についてお話しします。

■「フィラリア」って「マラリア」のこと?

いいえ、違います。たしかにこの2つは、蚊を通して感染するというところが同じなのですね。ここでは「マラリア」の説明は控え、「フィラリア」についてお話しします。


■「フィラリア症」ってなんなの?

フィラリア症を引き起こすフィラリアという別名「犬糸状虫(犬糸状虫)」という内部寄生虫によって引き起こされる症状全般をさします。まれにネコにも感染します。「フィラリアの検査」というのは、このフィラリアが身体にいないかどうかを調べる検査です。

動物病院にある簡易検査キットでは「ある一定の時期のフィラリアがいるかどうかがわかる」のですが、それだけでは確実にいないのか、はわかりません。

これが、「フィラリア予防薬は、毎月1回飲ませましょう」と言われるゆえんです。一度でも飲ませ忘れると、フィラリア予防薬が効く時期を過ぎたフィラリアが、大きく育っているかもしれないのです。


■「フィラリア予防薬が効く時期を過ぎたフィラリア」ってどういうこと?

フィラリア「予防」薬といいますが、ほんとうは駆虫薬です。この駆虫薬を飲ませたから、1ヶ月間、イヌの身体の中で薬がずっと効いているのではなく、飲ませたその時にだけ、効きます。


■それでなぜ「予防」ができるの?

それは、イヌの身体に入ったフィラリアを1ヶ月貯めておいて一気に薬で駆虫するからです。


玉の中でイメージをしていただきやすいように、イラストにしてみました。

フィラリアは寄生虫なので、脱皮を繰り返し、大きくなります。フィラリアに感染しているイヌから血を吸った蚊が、あなたの愛犬の血を吸ったとします(①)。血を吸ったときに、フィラリア子虫(フィラリアの幼虫のこと)は愛犬に移動します(②)。

この後、もう一度脱皮をします(③)。このの時期にだけ、フィラリア予防薬は効くんです。このの期間はおよそ70日ほど。このような流れがあるため、1ヶ月毎にお薬を飲ませているとることで、フィラリア「予防」となるのですが、飲ませ忘れると③の時期を過ぎてしまう可能性があるのです。


■フィラリア症になると、どうなっちゃうの?

フィラリアは心臓に寄生し、血液の流れを妨げます。症状は様々ですが、感染して数年経ってから徐々に症状が出てくることが多いです。咳が出て腹水がたまり、症状が進むと死亡することもあります。


■フィラリア予防薬は、あのノーベル賞のお薬!!

2015年ノーベル生理学・医学賞は、北里大学の大村智教授が受賞され、その理由が「イベルメクチン」を発見をしたからということでした。もともとは動物用で販売されたものが、人間にも有効なことがわかり、アフリカや中南米の風土病に効果を上げているのです。

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武田 真優子

武田 真優子

つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師

ペットホスピスをつくるために地方移住予定/うさぎと暮らすペットヘルパー/認定動物看護師。老齢動物介護/グリーフケア/ペットマッサージ

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