2014教育サービス・フランチャイズ動向【後編】

2014.06.24

ライフ・ソーシャル

2014教育サービス・フランチャイズ動向【後編】

今野 篤
株式会社経営教育研究所 代表取締役

多様化する教育に応じて、フランチャイズの選択肢も個別指導一本から複数パッケージを選択できるようになってきた。英会話英語教室や民間学童に加えて、新たに理科実験や科学教室、そろばん、サッカーまで加わり、新しい教育FC市場を形成中である。

2014教育サービス・フランチャイズ動向【前編】はこちら


多様化する教育FCパッケージ

 現在、子供向けの教育サービスフランチャイズ(FC)は、確認できるもので80本部ほどある。その内訳は個別指導FCが約50、それ以外の学習教室、幼児教育、英会話・英語教室、民間学童FCが30ほどある。今もなお、教育サービスFCは増え続けており、これは時代の新しいニーズを反映した結果だと言える。FC企業による新たな教育パッケージは大手を中心に年々増えており、その関係はかなり入り乱れてきている。

■学習教室

 公文式(日本公文教育研究会/大阪)が16,800教室、学研教室(学研エデュケーショナル/東京)が14,000教室、ECCジュニア(ECC/大阪)が10,000教室と、個別指導塾と比べて教室数が桁違いに多い。これは個別指導に比べて、対象とする生徒の年齢層が低く、商圏は小学校の学区で設定されることが多いからだ。そのために教室そのものがコンパクトに設計されており、自宅で開校(開業)する教室も少なくない。

 しかし近年、より小型なマーケットを狙う個別指導型FCも登場し、その境界は狭まりつつある。また、ガウディア(ガウディア/神奈川)などのように、学習塾と併設するタイプの学習教室も増えている。すばるキッズくらぶ(昴/鹿児島)は、鹿児島県を中心に九州全域を対象とし、今後は50教室の開校をめざす。

■予備校

 東進衛星予備校(ナガセ/東京)は、映像配信システムとFC方式を用いた大学受験予備校で、現在約800校の校舎を展開。代ゼミサテライン予備校(高宮学園/東京)は400校、後発の河合塾マナビス(河合塾マナビス/東京)も、同様の方式でFC展開をしている。

 これらの予備校の講義は、通信衛星やインターネット回線を利用して、全国の加盟校に送信するシステムを用いて行う。さらに高速のインターネット回線を用いることで、オンデマンドによる映像授業サービスを提供できるようになった。

 河合塾マナビスは設立6年で150教室を達成、既存の予備校とは対照的に、映像コンテンツを使った予備校市場は、隠れた成長市場と言えるだろう。反面、リクルート受験サプリのような低価格もしくは無料化した映像コンテンツ・サービスが多く出回ってきており、FCパッケージが差別化できていないと、たちまちマーケットを失いかねない。

 その他、ユニークな学習メソッドを持つ武田塾(A.ver/東京)が、今年から本格的にFC展開を開始。既に首都圏を中心に十数教室を開校しており、今後出店ペースは加速しそうだ。その動向に注目が集まっている。

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今野 篤

株式会社経営教育研究所 代表取締役

教育ビジネスのアナリスト/コンサルタント。専門はフランチャイズ(FC)とデジタル関連。個別指導FCやベンチャーなどの教育機関を経て、2009年に民間教育シンクタンク経営教育研究所を設立。教育と異業種を結ぶエデュイノベーションLLPパートナー。

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