正直・公平こそ最強の戦略!

2012.07.26

経営・マネジメント

正直・公平こそ最強の戦略!

寺西 隆行
(株)Z会

隠しても、バレます。そんな時代です。 企業戦略上で考えても、最強なのは、正直・公平であることだと思います。

先日、トランスコスモス社理事の萩原雅之さん)が、Facebookで下記のような投稿をしていました。

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低い評価が集中していた楽天 Kobo のレビューがまるごと消えてしまった。仕方ないとも思うが、該当ページに表示される「サーバへのアクセスが集中し、ページを閲覧しにくい状態」はないだろう。ほかの商品のレビューは見られるのだから。「みんなのレビュー」の検索結果にも Kobo 本体のみ結果に出てこなくなっている。

(ここに該当サイトへのリンクがありましたが、本記事の内容とは無関係なため、省略します)

これだけ評判形成プロセスが可視化されている社会にあって、このような状況に陥いっても正直が最大の戦略だと思う。ついでに言えば会社としての決定を楽天のどのレベルの責任者が決定し、実行しているのかは興味がある。
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激しく同意します。

世の中、なんでいまだに、隠そうとする経営幹部層が多いのでしょう。
世の中、なんでいまだに、「悪評」から目をそらそうとするのでしょう。。。

萩原さんも仰っているように、正直であることは、人として、会社として、「人格者たるべき」という精神論のみならず、戦略上もその方が競争優位に立てる(あるいは、劣位からの挽回が早くなる)ということの方が、ずっと大切なポイントなんです。

「評判形成プロセスが可視化されている社会」なんですから、隠してもバレます。
そして、隠そうとする人ほど、「隠した行為」そのものがバレます。
余談ですが、「隠してもバレる」と弁えていない人ほど、「隠し方」も知らないものです(だって、「隠してもバレる」世の中が見えていないわけですから、隠れた気になってもすぐ見つかっちゃう、というわけ)。

「隠した行為」そのものがバレると、ブランドの著しい毀損につながりますよね。
「隠そうとした事柄」がバレても(今回で言えば「低評価」ということ)、所詮、その部分だけの毀損に留まるのに…。

もちろん、一つの好ましくない事柄で、その企業の商品・サービスの購入を閉ざす方もいらっしゃるでしょう。
しかし、ロイヤルカスタマーは、事柄ではなく企業そのものを見つめていますので、一つの好ましくない事柄に対しては「それはそれ」として捉え、それに対する企業の対処を見つめています。

つまりは、「隠した行為」そのものがバレると、ロイヤルカスタマーはほとんど離れますよね。

好ましくない事柄を隠すことを「リスクマネジメント」と言い張る人も中にはいるようです。
人格的な議論はさておき、昔はそれが戦略上もベターだったのかもしれません。
なぜなら、隠したことがバレても、拡散する危険性が現代より少なかったので。

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寺西 隆行

寺西 隆行

(株)Z会

文部科学省広報戦略アドバイザー 経済産業省「未来の教室」教育・広報アドバイザー 三島市GIGAスクール推進アドバイザー 等

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