■わずか1年で5000万円稼いだ「遺言ビジネス」の真髄とは?

2010.06.03

営業・マーケティング

■わずか1年で5000万円稼いだ「遺言ビジネス」の真髄とは?

小野寺 洋
株式会社JIMOS 通販広告研究所 所長/ビジネスディレクター

 どんな人でも、人生、できるだけトラブルは避けたいもの。特に、ドロドロとしたお金にまつわるトラブルは、もし自分が当事者になったとしたら、避けたいと思うに違いありません。  そんな潜在的なニーズを反映してか、近年、「遺言」ビジネスが活況のようです・・・。

■遺言数、この10年前で激増!?


 近年、遺言書を作成する人が増えている。
 日本経済新聞の報道によれば、2009年に公証役場でつくられた公正証書遺言は、約7万8000件、家庭裁判所が検認した自筆の遺言書は、1万3000件という。これは、10年前と比べて、35%~40%増になっている計算だ。

■「遺言ビジネス」で5000万円!


 「遺言書ブーム」と言ってはちょっと言い過ぎかも知れないが、「家族のため」と思って遺言を書く人が増えているのは事実だ。文房具メーカーのコクヨが行った遺言に関する調査(30代~60代、既婚男女、1072人)によれば、遺言書を書いた方が良い理由として、

「なんとなく家族のためになると思う」
「相続トラブルに巻き込まれないようにしたい」

などが最上位にランクインしている。自分の死後、家族に余計な負担をかけたくないという想いが、遺言書の作成に向かわせているようだ。

 また、同調査では、遺言書の作成法に関するイメージとして、3人に1人は

「遺言書の書き方を見て、自分で書く」
「インターネットで調べて、自分で書く」

と回答。専門家に任せるものと思いがちな遺言書だが、意外にも、自分自身で作成したい欲求が高いこともわかった。

 そこでコクヨは、この「遺言書を自分でつくりたい」ニーズに目をつけ、『遺言書作成キット』を企画。

 (1)遺言虎の巻(遺言書の書き方マニュアル)
 (2)コピー予防機能を備えた遺言書用紙
 (コピーすると「複製」の文字が浮かび出る)
 (3)開封すると元に戻せないセキュリティ仕様の封筒
 (4)下書き用紙
 (5)保管用台紙

の5点セットを、2415円(税込)で販売したところ、1年間でなんと2万セット以上、金額にして約5000万円を売り上げたという。

■「わかりやすく」したことがヒットの決め手


 一般に、遺言書を書きたいと思っても、書き方を本やインターネットで調べて、記載内容を決めるまでにも時間がかかる。なにより、公式の文書である遺言状は「難しい」というイメージがつきまとい、精神的なハードルも高い。また、記入する用紙やセキュリティ面で安心な封筒を揃えること自体も手間がかかり、結果として、遺言を「自分で書く」ことそのものをあきらめてしまいがちだ。

 その点、この遺言書キットは、余計な手間暇を省き、全ての道具をまとめて揃えられるところが秀逸。また、同封される「遺言虎の巻」は、マンガやわかりやすい説明イラストなどで、初めての人でも十分「書ける」ようにつくられている。遺言に関する分厚い専門書を読まなくても、このキットだけで遺言書を完成することが可能なのだ。
 しかも、遺言作成中に専門家に質問したい場合は、弁護士へインターネットから法律相談する方法も紹介。まさに、かゆいところに手が届くサービスなのである。

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小野寺 洋

小野寺 洋

株式会社JIMOS 通販広告研究所 所長/ビジネスディレクター

「効く広告」の研究とプロデュース、講演活動等を生業としています。 【略歴】 大学卒業後、出版社に入社。お客様と商品の“接点”開発に目覚める。 2005年より、株式会社JIMOSにて自社通販ノウハウを元にしたダイレクトマーケティング支援事業を行う。大手代理店にはない独自のアイディアや成功法則を武器に、広告をプロデュース。教育、食品、美容など、数多くの分野で成功を収める。 1973年佐賀県生まれ。佐賀大学理工学部卒。

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