環境で儲けて何が悪い‐第6期富士通グループ環境行動計画

2010.04.30

経営・マネジメント

環境で儲けて何が悪い‐第6期富士通グループ環境行動計画

中ノ森 清訓
株式会社 戦略調達 代表取締役社長

誤解を招く表現ですので、最初にお断りしておきますが、「環境で儲けて何が悪い」は弊社の主張であって、富士通ならびに富士通グループの主張ではありません。 ただ、この度策定された「第6期富士通グループ環境行動計画」を見ると、そうした方向に企業が向かい始めていることが伺えます。

しかし、そうした批判こそ誤りです。企業はもともと社会にある問題解決をすることで利益を上げ、その利益を次の問題解決に向け再投資することで継続して社会に価値を提供していく仕組みです。ですので、企業が正当な方法で社会的な問題を解決し、社会正義に貢献して儲けることは、恥ずべきことではなく、むしろ誇るべきものです。企業が正当な方法で利益を上げているということは、それだけ世の中に価値を提供し、それが人々に支持されているということの現われです。

環境負荷の低減といった社会問題は、その問題の大きさから、草の根レベルではできる事に限りがあり、企業が本業として組織的に取り組むことが迅速な問題解決につながります。企業から見れば、社会問題の大きな問題は、それを解決できるのであれば、それだけ大きな需要が存在しているということです。

ですので、今回の第6期環境行動計画の6つの大項目の中で、「先端グリーンICTの研究開発の強化」、「製品・サービスの環境価値向上とグリーンICTの開発・提供強化」という本業の収益に関る2項目を冒頭に掲げることで、富士通がグループとして環境負荷低減をテーマとしたソリューション・製品・サービスの開発、提供で収益を上げていく姿勢は、いよいよ環境と経営が統合された好ましい事例として捉えられます。

「環境で儲けて何が悪い」

地球に優しいと騙って不正に収益を上げることは当然許されませんが、環境負荷を低減しつつ経済性のある製品・サービスを提供するという正当な方法で利益上げ、こう胸を張って言えるような企業が続々と出てくることを願います。

※以上は、掲載企業からの情報や一般に公開されている情報を基に、参考情報として、弊社の視点で編集したものです。掲載企業との取引や契約については、あなたの判断に基づき行って下さい。掲載企業との取引や契約についてのトラブルについては、弊社では一切責任を負いませんので、あらかじめご了承下さい。

※本稿は、弊社が発刊している「環境調達.com」の記事を編集・加工したものです。「環境調達.com」は、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例などを紹介しています。貴社の事業、製品、サービス、オペレーション開発の参考にして頂ければ幸いです。最近の記事のバックナンバーの閲覧やご購読は、www.samuraisourcing.com/service/green/green/greensourcingcom.html にて行えます。)

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中ノ森 清訓

株式会社 戦略調達 代表取締役社長

コスト削減・経費削減のヒントを提供する「週刊 戦略調達」、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それを支えるサプライヤなどを紹介する「環境調達.com」を中心に、開発・調達・購買業務とそのマネジメントのあり方について情報提供していきます

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