環境負荷だけでなく、梱包工数、コストも削減する魔法の梱包箱

2010.05.06

経営・マネジメント

環境負荷だけでなく、梱包工数、コストも削減する魔法の梱包箱

中ノ森 清訓
株式会社 戦略調達 代表取締役社長

最近PCを修理に出したことはありますか?今では、宅配会社やメンテナンス会社が現地まで引き取りに来てくれるサービスもありますが、そこで段ボールに特殊フィルムを張った特殊な回収箱が活躍しているのをみたことはありませんか? 今回は、環境負荷だけでなく、梱包工数や、梱包資材とその廃棄コストを削減する特殊な梱包箱、「イースターパック」をご紹介します。

イースターパックは、スターウェイが提供する繰り返しの利用が可能な梱包箱です。画像がないので分かりにくいかもしれませんが、古紙を圧縮し、成形積層した口型の板紙でできたフレームに、特殊ウレタンのフィルムを張った見た目は非常にシンプルなものです。ところが、実際の修理品の梱包作業に立ち会えば分かりますが、実は、これが非常によくできた優れものです。

このフレームを二枚用いて上下から梱包対象を挟み込みます。この時、ウレタンフィルムが伸び縮みして、梱包対象を宙吊りの状態で固定します。デスクトップパソコンのような角の尖った重量物を挟んで運んでも、フィルムが破れないので、このフィルムの強度は相当なものです。

梱包の作業工程はこれだけです。これまでの梱包作業では、外箱と対象物との間に四つの空間ができるので、少なくとも四回は緩衝材を詰めていく作業があり、実際には、しっかりと固定されるよう、更に何回も細かく緩衝材を詰めていくということが行なわれます。イースターパックの時には、これが上からフレームをかぶせる作業の一回に取って代わっているのです。

特に、修理品の回収のように、対象物の大きさや形状がまちまちの時には、緩衝材を特定できず、そのため作業の標準化も難しいのですが、イースターパックでは対象物の大きさや形状を問いませんので、作業工程と梱包資材の標準化が一気に可能になります。

イースターパックは、空中で対象物を固定する方法ですので、外箱と対象物との間のすべての隙間を埋める必要がなく、上下のフレーム以外の緩衝材が一切不要になります。

同社によると、板紙部分の強度は、従来のダンボールと比較し、5倍の剥離強度および剛性を持ち、100回は繰り返し使えるとのことです。ですので、唯一の梱包資材であるフレームもなかなか廃棄物になりません。こうして、イースターパックでは、利用する梱包資材とその処分に掛かる手間や費用を大幅に削減することが可能になります。

梱包資材を物流会社に任せているケースでは、同社は、イースターパックを利用したLeanでGreenな物流サービスを提供しています。同社が物流会社と提携し、イースターパックを利用した梱包、運送、管理、環境データ提供を総合的に提供するサービスです。これならば、取引先の物流会社との作業工程や梱包資材の仕様の調整をせずとも、一気にイースターパックの導入を進められます。

利用する梱包資材を減らしつつ、標準化しにくい作業を標準化し、環境負荷もあわせて低減していく。イースターパックからは、オペレーションのデザインに必要となる着想のヒントを色々と得ることができます。

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中ノ森 清訓

株式会社 戦略調達 代表取締役社長

コスト削減・経費削減のヒントを提供する「週刊 戦略調達」、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それを支えるサプライヤなどを紹介する「環境調達.com」を中心に、開発・調達・購買業務とそのマネジメントのあり方について情報提供していきます

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