上司をマネジメントする〈1〉~上司は「資源」である

2010.04.25

仕事術

上司をマネジメントする〈1〉~上司は「資源」である

村山 昇
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

会社員として組織に入れば、幸か不幸か、もれなく「上司」が付いてくる! よい上司であれ、わるい上司であれ、彼らは大切な「資源」である。賢い部下はその資源の引き出し方を考える。

しかし、私たちは往々にして上司を貴重な「資源」としてみることができません。
なぜなら、「とっつきにくい」、「ノルマばかり押し付ける」、
「権威主義だ」、「優柔不断で困る」などなど、
上司個人が持つ性格や人間性が高い壁となって、
そこから部下がカードをなかなか引き出せないでいるという現状があるからです。

こうした状況は、上司と部下、そして会社にとっても好ましい状況ではありません。
この状況を脱し、部下が上司を資源とみるためには、意識を変える必要があります。
すなわち、上司を分解してとらえるという転換です。

上司は次の三つの層に分解してとらえることができます。

〈1層〉権限、機能を持った存在…… 「一役職人」としての上司
〈2層〉知識、能力、経験、人脈を持った存在…… 「一能力人」としての上司
〈3層〉個性、人格を持った存在…… 「一人間」としての上司

私たちは、組織において“上に仕える”といった場合、何に仕えているでしょうか。
おそらく大部分の人は、〈1層〉から〈3層〉を一緒くたにした上司に仕えている
と認識しているのではないでしょうか。
ですから、その上司が〈3層〉、すなわち一人間として問題が多いとついつい毛嫌いしてしまい、
少なからず持っているかもしれない〈1層〉や〈2層〉からの資源を引き出せずに終わってしまうのです。

◆その「人間」ではなく、「役職」に仕えるという発想
したがって、私たちにとって重要なことは、
部下は上司であるその「人間」に仕えるのではなく、
その「役職」に仕えるという発想からスタートすることです。

まず目の前の上司を〈1層〉のみで見つめてみる。
上司が持っている「権限・機能という引き出し」の中には、
自分が仕事をやりやすいようにヒト・モノ・カネを動かしてもらえる資源がたくさん入っています。
チームに人を増員してもらう、
業務上の効率化のために設備を増強してもらう、
何か自分で身につけたいスキルがあればセミナーへの参加費を出してもらう、
また、社外の交渉でてこずっていたら、上司に同伴してもらって援軍をしてもらう、
など、一役職人としての上司が持つ資源はいろいろと使い手があるものです。

それらを活かすことで、自分の仕事がラクにはかどり、
アウトプットに幅が出るのであれば、
上司の性格的な違和感などは「しょうがないか」と寛大に構えることです。

次にもし、上司が一能力人として優れた点があるとすると、
例えば、本人の蓄えた知識や技能を教わる、
人脈を紹介してもらうなど、〈2層〉の資源を引き出しにかかればいいわけです。

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村山 昇

キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。

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