【営業革新4】セールスをマネジメントする

2009.08.13

営業・マーケティング

【営業革新4】セールスをマネジメントする

家弓 正彦
株式会社シナプス 代表取締役

本稿は「営業革新」をテーマに、家弓独自の視点で整理していきます。 まだまだ発展途上のモデルですが、皆さんのご意見をいただきながら、 ブラッシュアップしていきたいと思います。

【営業革新9】経験学習モデルによるナレッジ学習

これまで、長々と営業プロセスについて論じてきましたが、
いよいよ「営業革新」の最終稿として、Kolbの経験学習モデルを使って、
これまで描いてきた営業プロセスを組織のナレッジとして、
学習、定着させるプロセスについて考えてみます。

■ Kolbの経験学習モデル

組織学習のモデルとして「Kolbの経験学習モデル」が有名です。
これは、経験による学習は大まかな学習プロセスとしては、
以下の4つを循環して学習が深まっていくという考え方です。

    ┏━  具体的経験  ━┓
  積極的な           観察と
   実践             振り返り
    ┗━  抽象的概念化  ━┛

(1)具体的経験

学習のためには、まず経験を積むことが必要とされています。
ま、当たり前といえば当たり前なんですが、、、汗

ということで、まずは行動に起こしてみる!ということ。
あまりに単純ですが、学習には必要なプロセスです。
本稿のモデルにあてはめるなら、「営業プロセスのマネジメント」で述べたような
「社内テレアポコンテスト」といったゲーム仕立てのインナープロモーションで、
メンバーに行動を起こさせることも必要です。

それに加えて、マネジャーが「具体的にこんな事やってみたら?」などと
うまく行動を促すサポートが得られるといいですね。

(2)観察と振り返り

そして、それを振り返る機会が必要となります。
実際に起こした行動から、成果を上げるために有効だと思われる要素を考えます。

このプロセスでは、マネジャーの役割が大きいですね。
経験の浅いセールスパーソンだと、ひとりで成功の法則を考えるのは困難ですから、
是非、マネジャーが対話を通じてうまく成功パターンを理解させるとよいでしょう。

そのためには、マネジャーによる1対1のコミュニケーション、コーチングなどを
きめ細かく実施することが有効だと思われます。

しかし、ここでマネジャーのコーチングスキルが問われます。
企業としては、マネジャーに部下にコーチングすることを
明確なミッションとして掲げる必要があると思われます。

(3)抽象的概念化

そして、経験で学んだことを、汎用的なモデルに抽象化します。
つまり、A君が行った成功パターンを、他のメンバーも使えるように、
モデルとして可視化、形式知化するわけですね。

その成功のノウハウは、マニュアルという姿になるかもしれないし、
成功事例というドキュメントになるかもしれません。
ここで重要なのは、個人のナレッジがここで組織共有されるところにあります。

次のページ(4)積極的な実践

続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。

Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

家弓 正彦

株式会社シナプス 代表取締役

マーケティング戦略を中心としたコンサルティング、マーケティングに特化した教育プログラムの提供を行っています。

フォロー フォローして家弓 正彦の新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。