思考タイプとプランニングレベル

2009.02.23

仕事術

思考タイプとプランニングレベル

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

私はプランニングの仕事を誰かとする時、その人はどんな思考が得意なタイプなのか?どのぐらいのレベルなのか?という2点をチェックします。そして、相手にうまく合せないとうまくいかないですね。今日はそんなお話しです。

 この人たちとは、ちょっと仕事は無理ですね。企画かつチームワークが必要という中では無理です。その人が1人で完結するような仕事にすると、多少まともなたたき台が出てくる可能性もありますが、チーム作業は無理ですよね。

 プランニングは基本的に共同作業なので、1人でしか仕事ができない限り、レベルは上がりませんよね・・・。

 さて、私が想定するレベル1は、自分と外部の分離がしっかりできて、ファクトベースで考えられるというレベルです。

 「客観的」に近い形で考えられるというのが、このレベルのポイントですね。

 そして、レベル2は事象の関係性を表面的な部分でもいいから捉えられる。冷静に内部、外部を見て、こういう要素があって、というのがわかって、要素間の関係性がわかる。記述できる。

 ここがポイントになります。

 そういう人とは、分析作業をちゃんと一緒にできますよね。分業もできます。これはだいぶ楽です。

 レベル3は、「主語に対する意味合い/インサイトがわかる」レベルです。

 結局事実というのは、主体によって意味合いは違います。宝石の発掘をする人が石を見る視点は、宝石の含有率でしょう。

 でも、ストーンアーティスト?とでも言う人にとっては、きっと石のきらめきであったり、加工のしやすさであったり、ということですね。

 同じ石を見たとしても見る主体によって、意味合いが違う。

 その意味合いを抽出できることをインサイトを発揮することができると言いますね。

 意味合いのほうが軽く使われて、インサイトのほうがちょっと重く使われますけどね。

 このファクトの意味合いは○○です!と言うのは、まあそうだよね、というものですが、このファクトのインサイトは○○です!と言うと、ちょっと驚きがあったほうが、なじむ感じでしょうか。まあ、言い癖です。

 自分ではない主語の視点から、意味合いがわかるというのは、けっこうハイレベルです。扱う物事が複雑になればなるほど、なかなかできませんね。

 私が想定するレベル4は、複数関係者の視点から事象の意味合い/インサイトがしっかり把握できる。そうすると、1つのファクト見るでも、立体的に把握ができる。

 でもまあ、こんな人はいませんね。顧客視点でも自社視点でも競合視点でも物事がしっかり把握できるなんて、すごいですよね。

 人の視点になって考えてみよう!と優しく言う人を見ると、すごいこと言ってるよな、と思います。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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