お客さんに告白しよう

2007.07.02

営業・マーケティング

お客さんに告白しよう

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

「事業の目的は、顧客の創造である」 とはドラッカーの言葉。 この本質がわかっていながら、現実には、 「事業の目的は、商品の販売である」 と考えている(建前はさておき行動レベルでは)企業が あいかわらず大多数を占めているようです。

顧客を食い物にする不祥事が、昔も今も絶えることがないのが、
その証拠です。

しかし、「商品の販売が事業目的」とする考え方じゃあ、
これからは生き残ってはいけないよ、ということで
10数年前に登場したのが、いわゆる

「CRM」(Customer Relationship Management)

でした。

「CRM」は、簡単に説明すると、

「顧客との良好な関係を構築、強化、維持」

することです。

文字通り、「顧客の創造」ですよね。

もちろん、その先には、結果として商品が売れる、
というか、「商品が買われる」というロジックに
つながっているわけですけど。
(「売れること」が、先にあるのではない点が重要なんです)

さて、顧客との良好な関係を構築するというのは、
ベタな言い方をすれば、

「お客さまと‘相思相愛’の関係」

になることだと言えます。

ところが、私の過去の経験に基づいて言わせていただくと、
企業が「CRM」を導入し、実践する際に、
根本的に間違った考え方で取り組んでいるケースが多いのです。

それは、CRM施策において考えがちなことは、
企業が顧客に対して、一方的に、

“当社(商品)を好きになってください”

と訴えようとしてしまうということです。
これでは、単なる従来の販売促進と同じです。

たとえば、特に大手企業が発行するメルマガ。

「リレーションシップメール」

などと大層な名称を
つけているものさえありますが・・・

その実態は、新商品情報を羅列しただけのものが
ほとんどですよね。

必死でアピールしたいということはわかるのですが、
その本心は、

「当社(商品)を愛してください(=買って下さい)」

であることが見え見えです。

相手が、それを望んでいるか、
喜んでくれるかどうかを全然考えていない。

各種懸賞も同様です。

「得する何か」「ただでもらえる何か」で、
相手の関心を引こうとすること自体は、
やむをえないことだと思います。

しかし、こうした施策は、基本的に
相手に気に入られたいがための小手先のテクニックに
過ぎないという自覚が足りません。

お客さんも、このことがわかっているから、
おいしいとこだけ取って逃げていく。

そもそも、お客さんに対して、
自社(商品)を愛して欲しいと願うなら、
まず考えるべきことは、

「どのようにお客さんを愛するか」

です。

愛が欲しいなら、まず自分から与えなくては。

「お客さんを愛したい」という思いがあればこそ、

・お客さんのことをもっとよく知りたい
・十把一絡げには扱いたくない
・時には損をしてでも尽くしたい

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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