「適当な収入でのんびり暮らす」ための必要条件

2008.10.20

ライフ・ソーシャル

「適当な収入でのんびり暮らす」ための必要条件

寺西 隆行
(株)Z会

ご縁がありまして、和田秀樹さんと2時間近くお話させていただきました。 その話、および和田さんの近著の中で紹介されているデータの話題から。

と書きました。

なぜ「のんびり、気ままにくらしている」と見られている人がこれができるか、というと…
はたから見るとその人が「努力している」に当たる行為が、その人にとっては自然な行為であって、苦に感じていないから、なんですね。

「働かざるもの食うべからず」という言葉を口にする前に、当然のこととして弁えている人は、当然のようにプロ意識をもって働き、働くときも「なんでこんなことをしなきゃいけないんだ」という愚痴の前に「稼ぐためだよな、適当な収入を得ることでのんびり幸せに暮らせるんだよな」という心が先に湧きますから、努力していることがその人の生活スタイルそのものに吸収されている、それだけのことです。

「汗水たらし努力すること」が、恐らくバブルの崩壊で、文字通り水泡に帰した、と感じる大人が増えたのでしょう。
この時点で、「幸せ感」の中に「汗水たらし努力すること」が自然に包含される大人がガクンと減った。
それが子ども達に伝染した…

でも、考えてみてください。
バブルを生んだのも大人社会、見に余りある贅沢を享受したのも大人社会、そして崩壊させたのも大人社会。
今は、自分のケツを自分でふいているだけです。

バブル崩壊から?延々と続く「大人社会のなんだかけだるい感」が次世代の若者に伝播すると、けだるい感が増幅するだけ。
自分のケツを自分でふく、以上に、大人社会が被害を拡大していいはずがありません。

ちょっと頑張るだけで、ちょっとのいいことがあります。
僕はこうやって、かなりの回数・分量をこのサイトへ投稿していますし、「良く書けるね、あんなに」と言われたことは一度や二度じゃありません。
実際、1つの文章を書くときに1時間以上かかるときもザラです。

しかしこのことで、今までつながらなかった人とつながり、それがご縁にご縁を呼んで、リッツ・カールトンの高野登日本支社長、品川女子学院の漆紫穂子校長、「親力」の親野智可等さん、「はてな」の近藤社長…
まず、ネット上でモノをマメに発信していなければ出会わず、懇意に話す事など到底できない方々とつながることができました。
僕はそれだけで、ちょっとした幸福感を覚えます。

だから、必要以上に苦しんで記事を書く、のような感覚は人より少ないと思います。
努力するのは自然の行為で、その自然さの中から生まれる喜びを感じ…そうした一連の流れが、総体的に見て「のんびり、幸せに暮らしている」と感じている自分を生み出していますから。

少しでもそういう事例を伝えることしか、僕にはできません。

「汗水たらし努力すること」を「幸せ感」の中に包含する大人が増えることが、社会全体を幸せにし、「のんびり暮らす」が可能になる社会になる、そう思います。
僕自身、Z会といく教育産業で働く以上、人一倍、若い人に伝えていきたいことでもあります。

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寺西 隆行

寺西 隆行

(株)Z会

文部科学省広報戦略アドバイザー 経済産業省「未来の教室」教育・広報アドバイザー 三島市GIGAスクール推進アドバイザー 等

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