適性2 【1】

2008.08.06

仕事術

適性2 【1】

猪熊 篤史

適・不適を判断するポイントについて考えてみたい。

コンタクトレンズは眼球の形に合っていて、まばたきをしてもはがれ落ちないようになっている。一方で、外しやすいような素材が使われ、加工されている。車のシートなどもドライバーや乗員の体形に合わせて、体を包みこみ、長時間の運転や乗車を快適にするように工夫されている。

日常生活において製品やサービス、あるいはそれらを取り巻く環境が我々のニーズに合う形で提供されることは多い。特に日本企業はそのような製品やサービスの開発や提供を得意としている。

企業は顧客など他者に対する思いやりや気配りにおいて優れている。消費者は受身になりがちである。

他者を思いやり、また思いやりを持続できるものが、自己の「適性」ということができるだろう。適性とは探し求め続けられるものであるが、自然に与えられるもの、つまり、後から振り返ってはじめて気付くようなものである。

その入り口にあるのは「好きなもの」や夢や理想などである。我々は顧客など他者が求めるもので、他者が喜ぶモノを好きになる。他者が求めるモノは自己の能力に対する期待を反映する。また、他者が喜ぶのは自己の能力評価の結果である。人の活動において能力は欠かせない重要な要素である。

しかし、他者が求め、喜ぶものが自己の適性かと言えば、必ずしもそうではない。他者は、不当な要求をして、一時的な喜びや満足を得ることもある。他者の要求は自己が望むもので、かつ、能力的に実行可能なモノでなければならない。

馬に海を泳がせてはいけないし、ツバメに地上を走らせてもいけない。馬は地上を走ることによって、ツバメは空を飛ぶことによって能力を発揮する。それは、個人や企業も同じである。

馬は湖を泳いで渡ろうと考えないであろうし、ツバメは地上を走って移動しようとは考えないだろう。しかし、人は地上での生活に飽き足らず、海を渡ろうともするし、また、空を飛ぼうとして、宇宙までも生活圏として考え始めている。

対象となるものに対する好き嫌いは、本能なのか、潜在能力に対する無意識な評価なのか、思考錯誤の結果なのかは分らないが、自然に決まるようである。 (次回に続く)

【V.スピリット No.99より】

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