2️⃣AI時代を読み解くキーワード② Agentic AI──AIは「質問に答える道具」から「仕事を任せる相棒」へ

2026.08.30

IT・WEB

2️⃣AI時代を読み解くキーワード② Agentic AI──AIは「質問に答える道具」から「仕事を任せる相棒」へ

富士 翔大郎
人材育成コンサルタント、シニアインストラクター

AI時代を読み解くキーワード② Agentic AI AIは「質問に答える道具」から「仕事を任せる相棒」へ AI時代には、新しい技術用語が次々に登場します。 しかし、本当に重要なのは、用語の意味を覚えることではありません。

最大の課題は「権限をどこまで与えるか」


Agentic AIは、文章を表示するだけではありません。

メールを送る。

ファイルを書き換える。

顧客情報へアクセスする。

商品を注文する。

システムを変更する。

場合によっては、実際のお金や人の行動にも影響を与えます。

そのため、通常の生成AI以上に、権限管理が重要になります。

例えば、

* 情報を見るだけでよいのか
* 書き換えまで許可するのか
* 外部へ送信してよいのか
* 金銭を伴う処理を任せるのか
* 人事判断に使ってよいのか
* 最終承認を誰が行うのか

を明確にしなければなりません。

Agentic AIでは、AIそのものの性能だけでなく、

何を見せ、何を許し、どこで人間が止めるか

という設計が重要です。

Microsoftも、Agentic AIの安全管理では、AIエージェントの識別、権限、行動の監視、データやツールへの接続管理などが必要になると説明しています。(Microsoft)

AIに任せる前に、仕事を整理する必要がある


ここで企業が陥りやすい問題があります。

それは、現在の複雑で非効率な業務を、そのままAIに任せようとすることです。

目的が曖昧。

担当者によって手順が違う。

判断基準が存在しない。

不要な承認が多い。

データの保存場所が分からない。

このような状態でAIエージェントを導入しても、混乱を高速化するだけです。

Agentic AIを活用するためには、まず、

* 何のための業務か
* 誰が責任を持つのか
* どこまで自動化するのか
* どの判断は人間に残すのか
* どのデータを使うのか
* 正しい結果をどう評価するのか

を整理する必要があります。

AI導入の前に、業務設計が必要なのです。

これは、過去のDXでも同じでした。

紙の業務を、そのままデジタル化しても、本当の改革にはなりません。

Agentic AIでも、

今の仕事をAIに置き換えるのではなく、AIを前提に仕事そのものを設計し直す

ことが重要です。

企業は何から始めるべきか


Agentic AIの導入は、会社全体から始める必要はありません。

むしろ、目的が明確で、範囲が限定され、結果を評価しやすい業務から始めるべきです。

例えば、

* 社内規程の検索と回答
* 会議資料の収集と下書き
* 問い合わせ内容の分類
* 研修アンケートの分析
* 営業活動の事前調査
* 定期レポートの作成
* 採用候補者への連絡準備

などです。

最初から完全自動化を目指さず、

AIが案を作り、人間が確認する。

AIが情報を集め、人間が判断する。

AIが処理を実行する前に、人間が承認する。

という形から始める方が現実的です。

重要なのは、

どれだけ自動化したかではなく、どれだけ仕事の質が上がったか

です。

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富士 翔大郎

人材育成コンサルタント、シニアインストラクター

● 人材育成、DX・IT、コンサル、マーケの経験を踏まえて、人材教育の新たなアプローチを探求中 明大法なのに齋藤孝ゼミ🤣 教免3種ホルダー イノベーション融合学会専務理事 教育研究家、モノカキの時は、「富士 翔大郎」と言います。天才トム・ショルツの「BOSTON」と「マニュアル車」「海外ドラマ」をこよなく愛する静岡県民

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