AIが協働パートナーとなる時代、人間に残される思考は「コンセプチュアル(概念的)思考」になる。それはつまり──雑多な出来事・情報から本質を抜き出し、概念を形成する。客観的認識にとどまらず、主観的意志(信念・理念)を行動に変える。そのコンセプチュアル思考における5つの基本スキルについて解説する。今回はその3つめ──「類推」。
【ワーク作業】
下のワークシートを使用します。
あなた独自のたとえ話を創作してください。
・「●と□」のように2つのものを取り上げ、対比させる形とします
・何か教訓的なメッセージを物語にすることでもいいですし、世の中のありよう
を2つの概念でとらえ解説する内容でもいいでしょう。


では、実際のワークショップでどんな答えが出てきたか、いくつか紹介しておきましょう。「概念工作塾」は私が主宰するコンセプチュアル思考のオンライン道場です。そこの受講者たちが考えてくれたたとえ話です。


ビジネスの現場において、やりとりされる言葉は、的確かつ簡潔、直接的であることが求められます。しかし、それだけに偏重してしまっていいのかという反省も生まれます。
仕事の意味や価値、事業を通して顧客や社会に届けたい理念や意義。そうした想いや志は、既存の言葉では表しきれない奥行きや深さや高さがあり、熱があり、味わいがあり、にじみがある。ひとたびありきたりの言葉で手短に直接的に表してしまうと陳腐化したりもする。そうしたときに、比喩で考え、比喩で伝えるということは有効な手立てになります。
実際、比喩的なメッセージ発信にすぐれた人・企業は、他者や顧客とのコミュニケーションにおいて、共感ベースで信頼や絆をつくることがうまい。比喩によってじんわりと包含される本質的価値が人を結びつけるからです。
*「類推」という思考スキルについてのくわしい議論・解説は、拙著『入門コンセプチュアル思考──概念的に考える基本型と本質を観る態度を身につける』(源流の森ブックス)をご覧下さい。
AI時代 人間に残される思考は「概念的思考」になる
2026.08.15
2026.08.17
2026.08.24
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表
キャリア・ポートレート コンサルティング代表。組織・人事コンサルタント、概念工作家、『源流の森ブックス』編集発行人。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。
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