コンサルタントの矜持(4) イグジットが見えるコンサルティングサービス

2026.02.10

経営・マネジメント

コンサルタントの矜持(4) イグジットが見えるコンサルティングサービス

村上 和德
ハートアンドブレイン株式会社 代表取締役社長

コンサルティングのゴールは、コンサルタントとして居続けることではありません。クライアントが自走し、成果を積み上げ、最終的にコンサルタントがいなくても勝てる状態になる。つまりイグジットが見えることが、真のコンサルティングサービスだと私は考えています。

法人の価値を数値化する

もうひとつが、法人が求める3つの価値です。「法人営業で求められる3つの価値」https://www.insightnow.jp/article/12369)でも詳しく紹介したように、法人として本質的に求めているのは、「売上アップ」「コスト削減」「業務効率化」の3つだけです。個人のお客様であれば、「美味しい」「高級感がある」「香りが好き」など、商品を選ぶ理由は多岐にわたります。しかし法人は違います。

「御社と契約すると、売上は上がるのか?」

「御社と契約すると、うちのコストは下がるのか?」

「御社と契約すると、うちの経営は効率化されるのか?」

この3つの問いに対して、感情論ではなく、すべて数字で根拠を語って口説くのが法人営業です。

売上と同じように数値化して、「こうやってコスト削減できる」「こうやって効率化ができる」「こうやって売上を上げられる」ということを、数字で証明するわけです。

営業戦略とは、このどの点に焦点を絞り、ソリューションを提案できるかということになります。営業は、顧客のペルソナを鮮明に描き、顧客のニーズ、ウォンツを徹底的に聞き出して具体化し、商品開発に伝えていくことが必要となりますが、ソリューションとして提案するためには、営業力だけではなく、商品開発の力も必要となります。

例えば、ある顧客が工場で発生する微細なゴミの除去に関して、大きなコストがかかることに課題を持っていたとします。自社には、高温で風を出す、製品、いわゆるヘアドライヤーがあったとします。商品のモーターの機能をこれまでどおりの考え方で、ヘアドライヤーとして適正価格でマーケットに出せば、デザインなどの付加価値をつけても1万円が限界でしょう。しかし、「髪を乾かすドライヤーではなく、精密機械を扱う工場で微細なゴミを最適温度の風で吹き飛ばすオープンファン」という製品になれば、価値が大きく変わります。もしかしたら、クリーンルームの代替になる可能性も出てきます。そうなるとクライアント企業は大幅なコストダウンにつながることになります。ち密な営業力と顧客課題に応える商品開発力によって、「ごみの除去」という大きな問題の解決策として提案できたとすれば、高付加価値を持った画期的な製品ということになります。

こうして売上を指数化し、法人価値を数字で語り、価値の本質を正しく設計できるようになれば、コンサルタントはもう必要ありません。クライアント自身が、自社の強みと弱みを見極め、どこをどう改善すれば最も成果が出るのかを自ら判断できるようになっていきます。それが、私が目指す「イグジットの見えるコンサルティング」です。

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村上 和德

ハートアンドブレイン株式会社 代表取締役社長

1968年、千葉県生まれ。東海大学法学部卒業。 英国国立ウェールズ大学経営大学院(日本校)MBA。 新日本証券(現みずほ証券)入社後、日本未公開企業研究所主席研究員、米国プライベート・エクイティ・ファンドのジェネラルパートナーであるウエストスフィア・パシフィック社東京事務所ジェネラルマネジャーを経て、現職。

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