/ほんとうに若い人は、わざわざ若者ぶったりしない。あなた自身が老いを自覚して、むしろ自分の老いを受け入れ、自分の未来、つまり、自分の死、こそ見据えて、残りの時間を考えるべきだろう。/
もう彼らの時代だ。いろいろ思うところがあるかもしれないが、あれこれ口を挟んで、ごちゃごちゃかき回すのはやめた方がいい。彼らのことは、彼らが決めるだろう。もちろん、なにか手伝えることがあれば、こうしてまだ、その片隅に置いてもらっている以上、できるだけのことはする。が、頼まれもしないのに手を出しても、迷惑がられるだけ。だいいち、いつまでもそんなことをしていては、彼ら自身が育たない。
あなたは老いた。鏡を見ればわかる。手を見ればわかる。髪を染めても、シミを隠しても、歳は歳だ。病院であれこれ薬を処方され、役立たずの高額サプリに頼ったところで、20代のころのようにはいかない。あなた自身はともかく、まわりはみんなそれを知っている。それを気づかせないように気をつかってくれている。だから、あなた自身が老いを自覚して、自分の老いを受け入れ、自分の未来、つまり、自分の死、こそ見据えて、残りの時間を考えるべきだろう。
純丘曜彰(すみおかてるあき)大阪芸術大学教授(哲学)/美術博士(東京藝術大学)、東京大学卒(インター&文学部哲学科)、元ドイツマインツ大学客員教授(メディア学)、元東海大学総合経営学部准教授、元テレビ朝日報道局ブレーン。
哲学
2024.11.24
2024.12.02
2024.12.09
2025.02.01
2025.02.17
2025.03.31
2025.04.08
2025.05.02
2025.06.07
大阪芸術大学 哲学教授
美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。
