40の問題解決法(その3):読書猿『問題解決大全』から

2022.05.20

ライフ・ソーシャル

40の問題解決法(その3):読書猿『問題解決大全』から

純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 哲学教授

/読書猿氏が著した『問題解決大全』は労作だ。とはいえ、この本、かならずしもまとまっていない。というわけで、その追加的な解説をかんたんに書き留めておこう。: S10 力まかせ探索、S11 フェルミ推定、S12 マインドマップ、S13 ブレインライティング、S14 コンセプトマップ、S15 KJ法/

匿名の読書猿氏が著した『問題解決大全』(フォレスト出版)は、労作の良書だ。とはいえ、この本、元ネタに引っ張られて、その要約がかならずしも問題解決というテーマの下にまとまっていない。というわけで、メモ書き程度だが、その40の方法について、その追加的な解説をかんたんに書き留めておこう。


S10 力まかせ探索

いわゆる総当たり。問題の解決を妨げている元凶は、むしろ自分自身の思い込みだったりする。たとえば、スマホを机の上に置いたはずなのに、見つからない。このとき、机の上で見つからない以上、その思い込みこそが見つからない元凶。だから、鞄の中、ベッドの横など、部屋中を探した方がいい。また、婚活パーティでも、総当たりですべての相手と話をしてみると、自分が希望としていたのとはまったく違うタイプの人で、意外に気が合う相手が見つかるかもしれない。


S11 フェルミ推定

総当たりするにしても、当たりの可能性の高いあたりから探索した方がいい。しかし、これがまったくの自分の当てづっぽでは話にならないので、あるったけのデータから、当たりの可能性の高いあたりを決める。この本のおもしろいのは、わかるかぎりで下限と上限を判断し、その幾何平均を使うところ。概して上限は特異で大きな数であるために、単純平均を使うと、実態より概数も大きくなりすぎる。そこで、両者を掛けて、ルートで割る。たとえば、あるカフェの一日の売上を見積もるのに、メニュで一番安いブレンドコーヒー500円と、一番高い1600円のハンバーグランチとから、客単価894円と算出し、これに客数を掛ける。(頂点が直角である接円三角形の分布イメージ。)


S12 マインドマップ

このネーミングが登録商標であり、最初の提唱者が決めた古くさいルールに縛られてしまうので、ここではあえて「連想マップ」と呼ぼう。本では、ツリー状のものが紹介されているが、その後の整理のために、現在では小林由幸氏が作ったFrive Editorなどの柔軟なソフトを使うのが一般的。ようするに、ルートとなるキーワードから連想されるキーワードをツリー状に拡げていって、その全体像を掴むというもの。実際は、枝のキーワードから別の枝のキーワードとも連想がつながっており、このため、全体はツリー状ではなく、むしろもっとこんがらがったネットワーク状になる。そこで、ソフトで動かしてみると、じつはルートワードとはまったく別のところこそが全体のキーワード(キーパーソン)になっていたりすることがわかったりする。つまり、これも、自分の既存の思い込みを打破して、ほんとうの解決の糸口を見つけるために役立つ。

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純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 哲学教授

美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。

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