オフィス労働生産性を向上させるために(8)『働き方改革』の手順を間違うな(2/2)

画像: Governo do Estado de São Paulo

2020.01.28

経営・マネジメント

オフィス労働生産性を向上させるために(8)『働き方改革』の手順を間違うな(2/2)

日沖 博道
パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

前回と今回とで、本シリーズのまとめ的なものとして、『働き方改革』を進めるのであればその手順をきちんと考えて進めるべき、という(極めて当たり前だが往々にして軽視されてしまう)ことをお伝えしている。

(以下、前回の記事に続いて)

5.進捗・達成評価軸とモニタリング方法を決める

大きなプロジェクトであればあるほど実施してから効果が見えてくるまでに時間が掛かり、その間に「この活動って効果出ているの?本当にやる意味あるの?」という疑問が様々な関係者から噴出しやすく、折角その気になって進めている人たちのやる気を削ぎかねない。

そして『働き方改革』においては、社内セミナーによって中間管理職の意識を変える(ことでワークシェアリングが進むことが期待できる)など、間接的な打ち手が幾つも必要となる。それらの打ち手が有効かどうかは、最終的な効果(上記では業務量の偏りが減ること)を測ることもさることながら、その前に中間的な効果(上司の意識が変わること)が出ているかどうかを知ることが欠かせない。

つまり『働き方改革』のような全社的な業務改革プロジェクトの場合は特に、進捗状況や達成具合を時々測定して、本当に有効なやり方をしているかを自分たちでチェックする必要があるのだ。

そのための指標が、最終ゴールの達成具合を測るためのKGI(Key Goal Indicator)、中間的な目標の達成具合もしくは改革進捗具合を測るKPI(Key Performance Indicators)である。例えば「残業半減」が最終ゴールなら、「全社トータルでの前年比での残業量比率」がKGI、毎月の残業量の絶対数(と前年比の値)およびそのための社内説明会を完了した部署数などがKPIに選ばれる、といった具合だ。

そしてそれぞれのKGIおよびKPIをどうやってモニタリングし計測するのか(場合によっては計算するのか)をよく考えて、効率的な方法を決めておく必要がある。

ICT化が進んでいる会社では例えばPCの稼働状況で比較的簡単に業務量を計測できるが、そうした仕組みのない会社ではどうすれば把握できるか、工夫を要する。『働き方改革』推進のために全社員に自分の業務量を計算・申告させるのに毎週1時間掛けさせてしまう、といった笑い話みたいなことにならないようにしたい。

ちなみにこの「進捗・達成評価軸とモニタリング方法を決める」が順番として「『大きな改革』部分と『草の根改善』部分を切り分ける」のあとになっているのは、どんな改革が必要なのかがある程度見えてこないとKPIを決められないからである。

逆に次の「『大きな改革』部分での取り組みを進める」よりも前の順番になっているのは、取り組み着手前に決めておかないと測定が間に合わず、Before vs Afterの比較ができない羽目に陥る可能性が大だからである。

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日沖 博道

パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

パスファインダーズ社は少数精鋭の戦略コンサルティング会社です。新規事業の開発・推進・見直しを中心としたコンサルティングを提供しています。https://www.pathfinders.co.jp/  弊社は、「フォーカス戦略」と「新規事業開発」の研究会『羅針盤倶楽部』の事務局も務めています。経営者の方々の参加を歓迎致します。https://www.pathfinders.co.jp/app-def/S-102/cms/rashinban  『ベテラン幹部を納得させろ! ~次世代のエースになるための6ステップ~』がアマゾンのオンデマンド書籍として上梓されました。本質に立ち返って効果的・効率的に仕事を進めるための、でも少し肩の力を抜いて読める本です。宜しければアマゾンにて検索ください。

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