ロジカルシンキングを越えて:6.現在のアイデア重視の潮流とその必然性

画像: ぱくたそ

2018.07.19

経営・マネジメント

ロジカルシンキングを越えて:6.現在のアイデア重視の潮流とその必然性

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

ロジカルシンキングブームが去ってから長いものの、ビジネスプランニングにおけるロジカルシンキングには大いなる誤解や形式に偏った理解がよく見られます。ビジネスプランニングにおけるロジカルシンキングとは何なのか?何でないのか?誤解や偏った理解を含めて概観しつつ本当に使えるやり方を明らかにしていきます。

確かに、ビジネスは結果的には「仕組み」を回すことで、お金が「チャリンチャリン」と落ちていくわけですが、その仕組みを回すプロセスに辿りつくまでが大変です。

仕組み化できるということは、既にある程度成功しているということと同義です。買う人がある程度いるから、買う人にいかに効率的にアプローチし、契約し、デリバリーするのか?というのが論点になるのです。

「どんな状況の人が買うのか?どうすれば買うのか?」がわからない状況で、仕組みもクソもないのです。

新規事業の立ち上げでは、この点が難しいわけです。そりゃ、既存の顧客リストを持っている企業はいいですよ。もしくは、ブランドがある企業、資金がある企業はいい。

でも、たいていは、そんなもんはないわけです。

そうすると、お客さんを作り出さなくてはならない。そんな時、お客さんとの出会いはある意味で「魂の出会い」なわけです。

例えば、現代に洗濯板を売る完璧な仕組みがあったとして、機能しないことはわかりますよね?もはや誰も買わない。

それでね、テストマーケティングでリスクを下げようがなんだろうが、どんな状況の人が買うかなんて、当初はわからないわけです。ひょっとしたら、誰も買わないかもしれない。その中でやらなければならない。

事前のリサーチで好評でも、誰も買わないなんてことは多々あります。

初めに「お客さんを作るにはどうすればいいのか?」に注力しないと、ビジネスなんてまわりません。お客さんに断られながら、いろいろ話を聞く中で、商品、売り方、アプローチ先を変えるアイデアを出し、試行錯誤を繰り返しながらやっていくわけです。

コンサルティング的なパッケージならなおさらです。売りながら修正していくものです。お客さんとの出会いが「魂の出会い」だからこそ、「初めてのお客さんは一生忘れない」とかそういうことになるわけです。

こういうことに対する経験が足りないが故の勘違いで、現場たたき上げのおじさんと、若者の会話がかみ合わないのだと思います。心あるタヌキおやじは、こういうことは経験的にわかっています。若手のビジネスパーソンはこういうことがわからないことが多い。

タヌキおやじの側は「お前は間違っている!」と言い、若手ビジネスパーソンは精神論としてしか受け取りません。「それは違う」と言っても、「使えないオヤジだな」くらいにしか思わないでしょう。

タヌキおやじの言いたいことは伝わらず、世代間断絶はなお進みます。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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