ナレッジワーカーとしての勝負はバリューチェーンをつくることができるかどうか

画像: sousvideguy

2018.06.03

経営・マネジメント

ナレッジワーカーとしての勝負はバリューチェーンをつくることができるかどうか

猪口 真
株式会社パトス 代表取締役

本当のプロフェッショナルとして、大きな仕事(成果)を成し遂げようとするなら、バリューチェーンそのものを改革しなければならない。

世に言われる、プラットフォーム化や人の流れを変えるような大規模な施設開発、精鋭たちを集めたチームによる新たなビジネスモデルづくりなど、これらはすべてバリューチェーンを新たに生み出したものだ。

こうした大きな枠組みをつくるのは、資金も人脈もスキルも、並外れたものが必要となるため、誰でも、というわけにはいかないだろうが、まずは、現在の枠組み(プロセス、チェーン)を改善することはできないか? 統合したり無駄を省くことはできないか? 違う枠組みをつくることはできないか? を考える癖をつけることだ。

また、現在のバリューチェーンのつくり直すことは、既得権益もあり、実際には難しいことの方が多いので、次のようなアプローチを常に考えておくことも大切なことだ。

1つめは、複数のバリューチェーンを合わせることはできないかを考える。

私たちの周囲では、実に多くのバリューチェーンが存在している。多くのプロジェクトが動いていると言ってもいい。それぞれの中でだけ仕事をしていれば、結果はあまり変わらないが、一緒にすることで、スケールの大きな仕事ができるかもしれない。

簡単なことではないが、複数のバリューチェーンを様々な順列、組み合わせを行うことができれば、新しいビジネスが生まれるチャンスは各段に広がる。

次に、バリューチェーンが大きくなると、自分ひとりの力では動かすことが難しくなる。そのときは、トータルなバリューチェーンの中に、自分独自のバリューチェーンをつくることはできないかを考える。

自分の仕事が、単に次の工程への橋渡しでしかない場合、決まったインプットとアウトプットを繰り返すだけになってしまい、大きな結果の改善にはつながりにくい。自分の仕事の前工程の周囲を観察し、自分を通過させることで、新たな枠組みをつくることができないか、あるいは別のアウトプットができないか、小さくてもいいので、常に考える習慣をつけよう。

最後に、自分自身の中でのバリューチェーンを変革することだ。

いくら外の枠組みを変えることができたとしても、その中で以前のアウトプットしか出せないのならば、まったく意味のないことだ。目的は成果を上げることである。ナレッジワーカーとして大きなアウトプット(新しいビジネスモデル、新しいプロジェクト、新しい商品やサービス)を生み出そうと思うならば、自分自身のインプットからアウトプットのプロセスを変革することがもっとも重要なことだ。

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