サービスのタイプと差別化のポイント (3) 【連載サービスサイエンス:第29回】

画像: Addy Cameron-Huff

2017.05.09

経営・マネジメント

サービスのタイプと差別化のポイント (3) 【連載サービスサイエンス:第29回】

松井 拓己
松井サービスコンサルティング 代表

サービスをタイプに分類してみると、差別化のポイントや努力の仕方を明確にすることができます。自社のサービスのタイプと、努力ポイントが合致しているか、いまいちど見つめ直してみましょう。

「サービス」は目に見えなくて、なんだか雲を掴むよう。サービスで競争優位を築こうと思っても、一体何から手を付けたら良いのか分からない。そんな悩みを持つ企業が増えています。そこで前回に続き、サービスを「分類」してみたいと思います。前回は、サービスをメニューの観点で分類して、サービスの全体像と差別化のポイントを明らかにしました。そこで今回は、サービスを2つの切り口で分類して、サービスのタイプに応じた努力のポイントとはどんなものなのかに迫ってみましょう。

2つの軸でサービスを分類する

サービスの分類軸として例えば、「手順型サービス⇔気づき型サービス」、「ロースキル・ロートレーニングでもできるサービス⇔ハイスキル・ハイトレーニングが必要なサービス」、という2つの軸で分類してみます。まずは「手順型で、ロースキル・ロートレーニングでもできるサービス」のタイプを見てみましょう。

このタイプのサービスは、配送サービスや清掃サービスなどが該当します。これらのサービスでの努力のポイントは何でしょうか。例えば清掃サービスでは、抜け漏れがあれば、すぐにクレームになってしまいます。つまりこのタイプのサービスでは、抜け漏れのないサービスや、スタッフによるバラつきのないサービスを提供する必要があるのです。そこで有効なのが、「マニュアルや手順書、チェックリストの活用」です。組織的に均質でミスのないサービスを提供するためには、マニュアルやチェックリストの活用を徹底することが、このタイプのサービスには必要なのです。

次に、「気づき型で、ハイスキル・ハイトレーニングが必要なサービス」タイプに目を向けてみましょう。

このタイプのサービスには、コンシェルジュサービスやコンサルティングサービス、カウンセリングサービスなどが該当します。こうして並べてみると、最近様々な業界で、このタイプのサービスに注力していることが分かります。

このタイプのサービスにおける努力のポイントは何でしょうか。例えば先述した「マニュアルや手順書、チェックリストの活用」を当てはめてみましょう。すると、これらの努力はあまり価値がないことに気付きます。なぜならお客様は、コンシェルジュがマニュアル通りの対応をするのは当たり前だと思っているからです。では、具体的にどんな努力に価値があるのでしょうか。実は、コンシェルジュサービスの価値は、「いかにお客様の例外要求に応えられるか」です。それを実現するためのポイントを考えてみましょう。

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松井 拓己

松井サービスコンサルティング 代表

サービス改革の専門家として、業種を問わず数々の企業の支援実績を有する。国や自治体、業界団体の支援や外部委員も兼務。サービスに関する講演や研修、記事連載、研究会のコーディネーターも務める。 代表著書:日本の優れたサービス~選ばれ続ける6つのポイント~

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