テレビをつまらなくした真犯人がガキ使・ベッキーや浜ちゃんを批判している

2018.01.08

組織・人材

テレビをつまらなくした真犯人がガキ使・ベッキーや浜ちゃんを批判している

増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ 東北大学特任教授/人事コンサルタント

年末特番で高視聴率だった「ガキの使い・笑ってはいけない」シリーズでのベッキー・タイキック、浜ちゃん・黒塗りについて、女性差別、人種差別という意見がインターネット中心に踊っています。「テレビがつまらなくなった」原因は、こうした批判で言葉狩りを行う人やクレーマーの存在であり、思想を浄化しようという考えだと思います。

しかし古典落語の長屋の人たちは今回の批判のように「気に食わないから浄化」とは言いません。「与太郎は間抜けだけど良いとこもあんだよ」と共生しています。「気に食わない笑いだから自分は見ない」宣言はもちろん自由です。しかし番組をやめろとかテレビを捨てろ、そして子供の教育に良くないという主張の結果、どんどんおもしろい番組は浄化されていきました。


5.ビッグブラザーを招く「浄化思想」
今のテレビ番組がつまらないということには、テレビで育った私は全面的に賛成です。しかしそれにはおもしろい番組を作れない環境にしてしまった、一部の視聴者の責任を避けて通ることはできません。

気に食わない存在にクレームをつけて、スポンサーを攻撃するなど、さまざまな手を使っておもしろさを浄化した結果が今です。テレビ局の製作に関わる人たちは、今でも障害物競争のような障害だらけの規制の下でがんばっていますが、ビートたけしさんらかつてのおもしろかったテレビの全盛期を知る人たちからすれば、今の環境でおもしろい番組を作ることはもはやできないとわかっているようです。

人を傷つけない笑いは恐らく不可能でしょう。「1984年」で、ジョージ・オーウェルはニュースピークという、ビッグブラザーの思想を盤石にするため、党イデオロギーに反する思想を除去し、それを表現する単語を消去する世界を描きました。

「差別」と「差別的」は別物です。私はおもしろかったかつてのテレビ番組のような内容を見たいと思います。差別的な表現については、浄化ではなく教育によって常に意識を持たせ続ける以外にないと思っています。クレーマーによっておもしろい番組が消去されることには、これ以上耐えられません。

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増沢 隆太

株式会社RMロンドンパートナーズ 東北大学特任教授/人事コンサルタント

芸能人から政治家まで、話題の謝罪会見のたびにテレビや新聞で、謝罪の専門家と呼ばれコメントしていますが、実はコミュニケーション専門家であり、人と組織の課題に取組むコンサルタントで大学教授です。 謝罪に限らず、企業や団体組織のあらゆる危機管理や危機対応コミュニケーションについて語っていきます。 大学や企業でコミュニケーション、キャリアに関する講演や個人カウンセリングも行っています。

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