国民医療費が40兆円台に。「病院まるごとロボット化」を政府が推進

2017.11.13

IT・WEB

国民医療費が40兆円台に。「病院まるごとロボット化」を政府が推進

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来年度の予算案(一般会計総額)が過去最大の97兆4547億円に決定しました。全体の約3割を占める「社会保障費」は、過去最大の32兆4735億円。 ある要人は「歳出削減に向け、年金制度改正、高齢者医療費の自己負担額引き上げなど抜本的改革を行うべき」と発言していますが、2014年度に国民医療費が初めて40兆円の大台を超えたことをご存じでしょうか? 2007年に「超高齢社会」に突入した日本では、「医療」の側面だけ見ても医療提供体制、医療保険、診療報酬・高額療養費・高齢者医療制度・薬価の見直し、さらには大病院の赤字化、医師・看護師不足……とあらゆる課題を抱えています。 そうしたなか、内閣府の「未来投資会議」(昨年11月)で「病院をまるごとロボット化(IT化)」が発表されました。さて「病院まるごとロボット化」とは何のことなのでしょう。

高齢化社会から高齢社会から、「超高齢社会」へ

世界保健機構(WHO)や国連の定義では、「高齢化社会」「高齢社会」「超高齢社会」次のように明文化されています。
■「高齢化社会」→ 高齢化率が7%を超えた社会
■「高 齢 社 会」 → 高齢化率が14%を超えた社会
■「超高齢社会」 → 高齢化率が21%を超えた社会
つまり、高齢化率が2007年に21%を超えた日本は「超高齢社会」に分類されますが、世界ランキングでいうと、現在23%の日本は第1位。次いで高齢化率20.4%のイタリア、ドイツが第2位に肩を並べます。この3ヵ国を見てわかる通り「超高齢社会」は先進国に起きる現象であり、経済的に豊かで医療が進歩した社会でしか、超高齢社会にはならないことがわかります。

「超高齢社会」の日本で、病院まるごとロボット化?

20年ほど前から、町のクリニックでも事務関連データのデジタル化(電子カルテなど)が進んでいますが、最近では介護の現場でも、介護・自立支援型ロボットが導入され始めています。
しかし今回、内閣府が発表した「病院まるごとロボット化(IT化)」は、「現場の医療行為そのもの(病院全体)のデジタル化」を指し示したものとなります。

例えば、大病院、小規模医院を問わず、現状では医師・看護師が薬剤・検体・器材等を上下階に取りに行く、また搬送することも少なくなく、そうした間接業務が医療業務を阻害すると問題になってきました。
しかし、「病院まるごとロボット化(IT化)」が実現すれば、衝突物回避機能(センシング技術)を備えたロボットが、患者、薬剤、検体、機材を搬送する光景も珍しいものではなくなるのです。
※すでにパナソニック製をはじめ「病院内自律搬送ロボット」の販売開始と並行して、LAN を通じて各種センサの信号授受を行える院内システムが開発・導入されています。

エレベータの自動乗降、階段からの落下防止、自動ドア開閉等はもろちん、患者、外来、見舞客といった多くの人々を感知して、入り組んだ廊下もなんのその、縦横無尽に院内を移動する搬送ロボット……。あるいは、手術室で患者の血圧や体温データから薬を的確に投与する手術支援ロボット……。さらには、医師が送信した処方箋データをもとに、手早く薬を選り分ける薬剤処方ロボット……。
院内のあちこちでこうしたロボットたちの姿を見る日も、そう遠くなさそうなのです。

緒についたばかりの「病院をまるごとロボット化」


マネセツ147(岩城)病院まるごとロボット化./図①

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