「会社にいるより、テレワークのほうが成果が上がる」という事実

画像: masataka muto

2017.08.04

組織・人材

「会社にいるより、テレワークのほうが成果が上がる」という事実

川口 雅裕
NPO法人・老いの工学研究所 理事長 /一般社団法人「人と組織の活性化研究会」理事

テレワークは、コミュニケーションがとりづらく、管理・評価もしづらいというのは本当か?

管理・評価の点でも心配がなさそうだ。テレワークを実践している上司で「部下の労働時間の管理がしづらい」「部下の仕事の進捗確認がしづらい」「部下の評価がしづらい」と回答した人の割合は、いずれも1割強にとどまっている。コミュニケーションの面でも、「仕事上のコミュニケーションの量が減る」が18%、「ホウレンソウがしづらい」は14%に過ぎない。考えてみれば、多くの会社が様々な業務をアウトソーシングしているが、その相手先の会社とは同じ事務所にいるわけではないのに、必要なコミュニケーションは取れているし、仕事の評価がしにくいわけでもない。それと同じことだ。

まとめれば、「テレワークは会社で仕事をしてもらうより大きな成果が期待できるし、コミュニケーションや仕事の進捗管理・評価にも問題はない。しかしながら、働く時間が短くなるわけではなく、ワークライフバランスの改善につながるわけではない。」ということである。従って、企業としてはテレワークをあるべき働き方として推奨し、同時にテレワークが労働時間の短縮やワークライフバランスの改善につながるような施策を講じるのが良いということになる。

それでも、冒頭に書いたような幹部や上司の反対はあるだろう。テレワークの導入に当たって、最後に必要になってくるのは、「上司のノスタルジーの解消」であり、「上司が部下を信じる気持ち」であり、「部下の成果を評価する」という視点である。島の課長席から部下に指示したり、質問したりしている昔ながらの上司像から抜け出せるか。見えないところにいる部下の働きを信じられるか。「頑張っている姿」ではなく、やったことの価値を評価するようにできるか。この三点を啓蒙するのが、人事部の課題となる。決してやってはならないのは、反対しそうな幹部や上司の気持ちを忖度して、テレワークを福利厚生的位置づけに留めてしまうことだ。会社だって個人だって求めるのは成果なのであって、「会社にいて頑張っている姿を見せること」でもなければ、「評価のしやすさ」でもないし、「コミュニケーション」でもないからである。

高齢期を学べるサイト「中楽坊スタイル」

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川口 雅裕

NPO法人・老いの工学研究所 理事長 /一般社団法人「人と組織の活性化研究会」理事

「高齢社会、高齢期のライフスタイル」と「組織人事関連(組織開発・人材育成・人事マネジメント・働き方改革など」)をテーマとした講演を行っています。

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