とてもシンプルなケーススタディ最終結果

2017.04.12

経営・マネジメント

とてもシンプルなケーススタディ最終結果

野町 直弘
株式会社アジルアソシエイツ プリンシパル

バイヤーはどのような基準で意思決定しているでしょうか。今回はそんなことを知りたいがためにとてもシンプルなケーススタディをバイヤーの皆さんに投げかけてみました。

今年2月に掲載した記事で「世界一シンプルなケーススタディ」について書きました。https://www.insightnow.jp/article/9519
以下内容の抜粋です。

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皆さんはどういう意思決定をしますか。


ある品目(アセンブリの機能部品としましょう)のソーシング(契約)プロセス。サプライヤは歴史的にある特定の一社だけという状況。つまり相見積などの競争化はできません。この特定サプライヤに開発委託もしている、いわゆる承認図部品でありほぼ丸投げの状態です。今回は新しい主力製品に使用する新しい部品のソーシング機会になります。

現行価格は600円、新機種の見積りを取ったところ800円で出てきました。価格差の200円について査定してみたところ、仕様差で200円のアップはほぼ妥当なコスト水準のようです。それに対して社内の目標コストは780円です。つまり仕様差で査定すると800円ですが、それでは社内の目標コストはクリアできません。

ところが、このサプライヤの営業から誤送信されたメールがあなたに配信されました。(誤送信してしまったことはもちろんサプライヤの営業も知っています)そのメールの添付資料は当該部品のサプライヤの社内標準コスト資料だったのです。内容を見たところ当サプライヤのこの部品の社内標準コストは580円ということがわかりました。当該サプライヤとの管理費利益は製造原価に一定比率を掛け合わせる方法で積算しており20%が妥当なラインとしてサプライヤとは握れています。そうすると購買コスト基準で積算すると700円が標準価格となります。

あなたが担当バイヤーだったらいくらでこのサプライヤと購入価格を決めますか?
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今回はこの「世界一シンプルなケーススタディ」の最終結果について書きます。
回答者数は83名。ご協力いただいた皆様有難うございました。

まず決定価格ですが、大きく分けると
①700円未満
②700円
③700円~780円未満
④780円
⑤800円
に分けられますが、

①700円未満: 9.6%
②700円: 32.5%
③700円~780円未満: 25.3%
④780円: 28.9%
⑤800円: 3.6%
という結果になりました。

一番多い回答は②700円(32.5%)ですが780円(28.9%)と700円~780円未満(25.3%)と、この3つの種類の回答が多くどれも3割近くなっています。つまり目標コストは達成し、目標コストそのまま派と標準原価派とその中間派に3分されている状況です。

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野町 直弘

株式会社アジルアソシエイツ プリンシパル

NTTデータグループのコンサルティング会社である株式会社クニエの調達購買改革コンサルタント。 調達・購買分野に特化したコンサルティングを提供している株式会社アジルアソシエイツの元代表。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルがサービス提供を行います。

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