調達購買改革を巡る誤解 その4

2016.10.05

経営・マネジメント

調達購買改革を巡る誤解 その4

野町 直弘
株式会社クニエ プリンシパル

第四回目は「部品集約」=「コスト削減」の誤解について述べていきます。

その4.「部品集約」=「コスト削減」の誤解

過去三回で調達購買改革を巡る様々な誤解について取上げていますが、今回はその第四回目で「部品集約」について取上げていきます。

第一回目では「集中購買」と「サプライヤ集約」は違い、「サプライヤ集約」は品目によっては困難であり「コスト削減」にも必ずしもつながらない、ということを書きました。
その「サプライヤ集約」とともによく取り上げられる購買手法が「部品集約」です。

「部品集約」は要するに購入しているモノを共通化しましょう、標準化しましょう、という活動になります。しかし、これもいくつかのパターンに整理できますし、パターンによって難易度が全然変わってきます。
例えば新製品のために新しく何か購入しようとするパターンと既に量産化している製品の構成品を変更して共通化しましょう、という2つのパターンがあげられます。また、集約には今まで購入してきたあるものに統合しよう、要するに「同じものを購入しよう」というパターンと標準品を購入しようという2つのパターンあります。つまり2パターン×2パターンの4パターンに層別されるのです。

この4つのパターンでメリットデメリットや推進の難易度は大きく異なります。パターン毎に検証してみましょう。
パターン1は「新規×共通化」これは比較的やりやすいです。しかし、コストが安くなるかというと疑問視はつきます。共通化ということは同じ部品で複数の機能を果たさなければならないということですから専用品の方が安くなるケースも多いです。一方でカスタマイズ品など、新規生産のために専用の金型や治具が必要なものはその分初期投資が不要となるのでコストメリットにつながりやすいでしょう。

パターン2は「新規×標準化」です。その前に標準化ですが、サプライヤが持っている標準的な部品を買う、というものと自社規格や設計標準がありそこで定義されている標準品を買う、JISやISO規格品を買う、というパターンがあるでしょう。多くのケースであてはまり易くメリットが出しやすいのはサプライヤ標準品の採用です。これは物だけでなくサービスなどにも当てはめることができます。話を戻しますが、「新規×標準化」はそれが可能であればやりやすいでしょう。またコストも安くなりそうです。これは標準品のコストが量拡大によって安くなるということではなく、どちらかというと標準品でないモノを買うとかなり割高になるのを標準化することで抑制することができる、というのが一般的でしょう。

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野町 直弘

株式会社クニエ プリンシパル

NTTデータグループのコンサルティング会社である株式会社クニエの調達購買改革コンサルタント。 調達・購買分野に特化したコンサルティングを提供している株式会社アジルアソシエイツの元代表。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルがサービス提供を行います。

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