災害対策と人事リスク

2012.10.18

経営・マネジメント

災害対策と人事リスク

荒川 大

災害対策を実施する上で、重要となるのが初動というのは一般的な考え方ですが、ここでは人事管理の観点から、初動から災害復旧、災害復興までを踏まえて、人事管理のプロセスをまとめておきたいと思います。

災害発生時

災害発生時は、自助しかありません。
自分自身の身を守ることが第一であり、家族の安否・安全を確認・確保することがその次です。そしてそれらが達成できて初めて就業管理が可能となります。

3.11の際は、東京都内は停電になりませんでしたから、多くの方が徒歩で帰宅を試みました。現在想定されている首都直下型地震であっても、同じ状況が想定されますが、もし東京都内が停電になった場合には治安を含めたリスクが顕在化します。尚、著者の地元仙台では急激な治安の悪化にはなりませんでしたので、あくまでも想定の範囲です。
事前の対策としては、災害発生時の初動および避難行動について事前に確認、決定しておく必要があります。

安否確認

安否確認は、災害発生後に社員の状況を確認する取り組みです。
一般的には、携帯電話回線に基づく音声通話による連絡網の活用または、携帯電話のメールによる相互連絡などが考えられます。

また、携帯電話回線がつながらない場合には、固定回線を活用した災害伝言板サービスを活用するまたは各自が復旧を待つといったルールが重要となります。

緊急連絡システムを提供している企業は複数ありますが、そういったASPサービスに頼らずとも、事前にルール化することによって、SkypeやGmail、FacebookやTwitterの活用が考えられます。ただし、WEBサービスはアカウント管理が重要になり、場合によって会社で設定したアカウントから問題となる情報発信がなされて会社の信用に傷がつくということもありますから、慎重に検討しなければなりません。

出退勤管理

出退勤の管理は、例えば深夜に大きな地震があった場合、または災害に伴う停電等があり公共交通機関が止まっている場合の出退勤の伝達に関する取り組みが必要です。

様々な場合分けが必要ですが、連絡が取れる際の出退勤の可否の連絡および連絡手段、連絡がつかない場合の出退勤の可否の判断基準などを取り決めておくことが重要です。

自宅待機

災害発生後に出勤が不可能となった場合、会社からの指示で自宅待機となった場合には業務命令ですので、有給扱いになるのが一般的です。また、連絡がつかずに社員がバラバラに行動した場合、出勤した社員と出勤しなかった社員がいた場合には、その取扱いについて事前に決めておく必要があるでしょう。ただし、給料を求めて無理に通勤することのないように、安全確保を前提としたルール作りが必要です。

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