「べき論」は虎の威を借る狐。

2010.03.21

ライフ・ソーシャル

「べき論」は虎の威を借る狐。

寺西 隆行
(株)Z会 教室事業部特命職

「あなたの会社がやるべきでしょ?」 「あなたの部署がやるべきでしょ?」 そして 「あなたがやるべき仕事でしょ?」 …なんで「余計なお世話っ」って感じることが多いんだろう…。 なるほど、「べき論」を語る人は、自分が考えた意見ではないからですか…

◆本投稿記事は、毎日更新中のZ会ブログ
http://www.zkaiblog.com/histaff/
の話題を元に、本サイトの読者層に合わせた形で修正しております。

『日本辺境論』(内田樹/新潮新書)読了。
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内田樹氏は『下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉』を読んで以来大のファンなのですが、今回の本もまた、得るところが大変大きいものでした。
日本人の気質を知る意味で、日本国内でマーケティングを担当されている方は、必読書。
マーケティングのノウハウ本を読むよりよほど得るものがあります。

今回は、中でも一番、激しく同意した…というか、「ここまでキレイに、僕が心の中で漠然と思っていたことを表現してくれたのはすごい!」という箇所を紹介します。

幼い頃から、父親より

・物事に絶対はない。「絶対○○なんだ」なんて言い方するな!
・「~すべき」という言い方は生意気だ!

と教えられてきました。
その教え自体は大切にしたいですし、反芻して考えても、確かにそうだな、と思います。
ただ、一方で

「なんでそう思うんだろう?」

というところに、明確な解はありませんでした。観念的に「そう思っている」、肌感覚で「そう感じている」以上のものは。

今回、『日本辺境論』を読んで、その解にぐっと近づくヒントがありました。

「人間が過剰に断定的になるのは、たいていの場合、他人の意見を受け売りしているときだからです。」

本質はこの一文なのですが、いきなりこれを提示されてもピンとこないでしょうから、前後の文章を引用します。

===(以下、引用)===

「私たちのほとんどは、外国の人から、「日本の二十一世紀の東アジア戦略はどうあるべきあと思いますか?」と訊かれても即答することができない。(中略)もちろん、どこかの新聞の社説に書かれていたことや、ごひいきの知識人の持論をそのまま引き写しにするくらいのことならできるでしょうけど、自分の意見は言えない。なぜなら、「そういうこと」を自分自身の問題としては考えたこともないから((注:自分の意見、および、自分自身の問題、の部分に傍点がふられています)。」

「「そういうむずかしいこと」は誰かえらい人や頭のいい人が自分の代わりに考えてくれるはずだから、もし意見を徴されたら、それらの意見の中から気に入ったものを採用すればいい、と。そう思っている。
 そういうときにとっさに口にされる意見は、自分の固有の経験や生活実感の深みから汲み出した意見ではありません。だから、妙にすっきりしていて、断定的なものになる(注:妙にすっきりしていて、断定的なもの、に傍点)。
 人が妙に断定的で、すっきりした政治的意見を言い出したら、眉に唾つけて聞いた方がいい。これは私の経験的確信です。」

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寺西 隆行

寺西 隆行

(株)Z会 教室事業部特命職

幼児から大学生・若手社会人の教育に携わる(株)Z会にて、教室部門にて様々な開発に奮闘中。前任ではWeb広告宣伝・広報・マーケティングなどを担当。 ※本サイト投稿記事は個人の見解です。

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