本物の木が持つストーリーを伝えるジャパンモールディング

画像: Rudolf Vlček

2010.02.18

経営・マネジメント

本物の木が持つストーリーを伝えるジャパンモールディング

中ノ森 清訓
株式会社 戦略調達 代表取締役社長

前回は、FSCという森林認証の紹介を行いました。今回は、「次の世代に残していける材料」に拘った結果、FSC認証木材にたどりつき、FSC認証木材の普及に取り組んでいるジャパンモールディングをご紹介します。

中野社長とは、弊社のあるレストランチェーンのお客様の紹介でお会いしたのですが、そのお客様のレストランの内装を自社のFSC認証材で全部獲ってやろうというものではなく、「大量生産のローコスト品が当たり前のチェーン店の店舗の中に、一つだけ本物の木でできた机がポツンとあったら面白いんじゃない」「新幹線や特急の椅子のひじ掛けが木だったら温もりがあるのに」といった、「木を楽しむ」という視点でのキラリと光る提案に興味を惹かれました。

木材をすべてFSC認証材に置き換えていく事は確かに理想ですが、いきなりは難しいと思います。ただ、こうしたピンポイントで本物の木を使った方が、「あれっ、こんな所に本物の木が!?」と驚きを生むかもしれません。製品での利用が難しければ、自社の環境コミュニケーション設備や応接室などのお客様との接点で、貴社の環境負荷低減の取組みを伝えるためのシンボル、コミュニケーションツールとして、目の前の木をきっかけにニュージーランド最南端に広がる認証森林のストーリーを伝えていく。100ページを超える環境報告書を何万部もバラ蒔くより、目の前に本物の木の机を置く、そんなさりげないコミュニケーションの方が、相手の心にはぐっと刺さります。

今は、携帯電話でも、本物の木を使ったモデルが出ている時代です。頭を使えば、色々な木材の用途、本物の木から始まる環境コミュニケーションの用途が考えられるのではないでしょうか?

現在は、学校の教室の机まで木ではなく、木のように見える脂製の天板のパイプ机に置き換わっています。

環境コミュニケーション、環境教育という観点からは、環境負荷低減、資源の大切さを学ぶ初期の場所である学校の教室のような所こそ、本物の木を置き、その後ろにある森の姿、森林管理の問題、必要性をコミュニケーションしていく、そういった細かい工夫が、環境負荷低減の啓蒙には必要ではないかと、中野社長とお話していて感じました。

※以上は、掲載企業からの情報や一般に公開されている情報を基に、参考情報として、弊社の視点で編集したものです。掲載企業との取引や契約については、あなたの判断に基づき行って下さい。掲載企業との取引や契約についてのトラブルについては、弊社では一切責任を負いませんので、あらかじめご了承下さい。

(再掲載)

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中ノ森 清訓

株式会社 戦略調達 代表取締役社長

コスト削減・経費削減のヒントを提供する「週刊 戦略調達」、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それを支えるサプライヤなどを紹介する「環境調達.com」を中心に、開発・調達・購買業務とそのマネジメントのあり方について情報提供していきます

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