本物の木が持つストーリーを伝えるジャパンモールディング

画像: Rudolf Vlček

2010.02.18

経営・マネジメント

本物の木が持つストーリーを伝えるジャパンモールディング

中ノ森 清訓
株式会社 戦略調達 代表取締役社長

前回は、FSCという森林認証の紹介を行いました。今回は、「次の世代に残していける材料」に拘った結果、FSC認証木材にたどりつき、FSC認証木材の普及に取り組んでいるジャパンモールディングをご紹介します。

「次の世代に残していける材料」に拘った結果、FSC認証木材にたどりつき、FSC認証木材の普及に取り組んでいるジャパンモールディグをご紹介します。

ジャパンモールディングは、もともとは総合輸入建材商社でしたが、材料から建築に貢献する事を考え続けた結果、材料商社として「次の世代に残していける材料」を取り扱うべきとの考え方から、再生資源としての木材への注力を決めました。

森林破壊のイメージから、木は切ってはいけない、木材を材料とするのはけしからんと考える方もいるかもしれません。

しかし、木材は、林業の原則「伐ったら植える」という考え方が守れば、石油系の化石資源とは異なり、再生が可能です。また、木材を育てていくには、混み合ってきたものや生育が弱く他の木の生育の妨げになるものは、間伐していかなければなりません。間伐をしっかり行う事は、地面にまで太陽光が届くようになり、下草もしっかり育ち、土壌の流出防止、土砂災害防止のためにも不可欠です。

ただし、この前提は、あくまでも「伐ったら植える」の原則を守り、森林面積を維持すればの話です。このような観点から、森林面積を維持しつつ、資源としての木材を産出していく森林管理が求められ、資源としての木材には、そうした森林からの木を使う事が求められています。

日本では木材の国内需要の約80%が海外から輸入され、間に多くの業者が介在します。そのため、日本で使われている木材が本当に森林保全を徹底している森から出されたものなのか、流通の過程で違法伐採された木材が混ざっていないかといったことを、サプライチェーンの各段階、源流にまで遡って検証していく必要があります。

そこで、ジャパンモールディングの中野社長が着目したのが、FSC認証だったのです。中野社長は、持続可能な形で木材を提供していくには、FSCの認証制度が現在もっとも信頼できると考え、建材商社では他社に先がけ、2004年7月にFSCのCoC(流通・加工)認証を取得し、現在取扱の輸入木材のほぼ100%がFSC認証木材との事です。

率直に言って、中野社長のお話をお伺いした時には、同社が掲げている森林保全や先住民の権利など「次の世代に残していける材料」というテーマは、FSC同様、省資源や省エネルギーと異なり、消費者に直接経済的メリットが生じる課題ではないので、普及が難しいテーマだと感じました。

ただ、木材は、環境負荷削減がますます重要になるつれ、存在価値を高める素材と考えられます。先の持続可能性に加えて、木は、大気中の炭酸ガスを吸収し、中に固定していると捉えられています。森林の二酸化炭素吸収能力は、「伐ったら植える」の原則を守る事により、保持・増加させていけば、伐採された木材が素材として使われ続けている限り、その木が吸収した二酸化炭素は大気に放出されません。

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中ノ森 清訓

株式会社 戦略調達 代表取締役社長

コスト削減・経費削減のヒントを提供する「週刊 戦略調達」、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それを支えるサプライヤなどを紹介する「環境調達.com」を中心に、開発・調達・購買業務とそのマネジメントのあり方について情報提供していきます

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