働く動機を「内発×利他」にシフトすると…

2010.02.01

組織・人材

働く動機を「内発×利他」にシフトすると…

村山 昇
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

私たちは餌付けされたサーカスの玉乗り熊ではない。 動機を「外発×利己」に置くことは反応的な働き方であり、ついには反応疲れが出る。 長いキャリアを行く過程で大事なのは「内発×利他」に動機をシフトさせていくことである。

志は自分の身を助ける。そして成し遂げたことは、身を飾る。
この平成ニッポンの世は永い人類史上からみれば、はるかに恵まれた時代だ。
そんな時代に生まれ落ちて、志も抱かず、こぢんまり生きていくのは何ともモッタイナイ。

仕事は仕事、プライベートはプライベートと立て分けをして
仕事は叱られない程度にやりこなし、あとは趣味を楽しむ
―――そんな行き方はどこか残念だし、
最終的にはツライ職業人生に陥るリスクをはらんでいる。
(繰り返し言うが、ツライ職業人生に陥るリスクを最小限にするのは、志を抱くことである!)

これは何も、仕事にこき使われろと言っているのではない。
趣味を楽しむなと言っているのでもない。
想いを社会に開き、全人的に自分を投じられる一大事を持とうとする気概が
自分にあるかどうかを見つめ直してみたらどうかと言っているのだ。

村上龍さんの近著『無趣味のすすめ』で見つけた言葉にこうあった―――

「趣味の世界には、自分を脅かすものがない代わりに、
人生を揺るがすような出会いも発見もない。
心を震わせ、精神をエクスパンドするような、失望も歓喜も興奮もない。
真の達成感や充実感は、多大なコストとリスクを伴った作業の中にあり、
常に失意や絶望と隣り合わせに存在している」。 

志はもはや死語になるかという状況にあり、
志す力は脆弱化するばかりである。
志は、よき個人をつくるともに、よき社会をつくり、
よき時代をつくるエートス(道徳的気風)の源になるものである。
一人一人の人間が、働く動機を「内発×利他」にシフトさせていくこと
―――これは十分に大きな個人的かつ社会的チャレンジなのだ。

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村山 昇

キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。

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