影響力を解剖する(12)コントロール感-2

2007.09.18

仕事術

影響力を解剖する(12)コントロール感-2

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

前回書きましたが、 「自分の周囲の世界を主としてコントロールしているものは何か」 ということについての私たちの見方(認識)には、 大きくは、次の2つの傾向があるのでした。 ・外的コントロール型 ・内的コントロール型

「外的コントロール型」とは、
自分の行動や能力よりも、外的な要因、
すなわち運命や他者の存在によって、
自分にもたらされる結果が大きく異なってしまうものだと
考える見方。

一方、「内的コントロール型」は、
外的な要因よりも、自分の行動や能力、性格によって、
自分にもたらされる結果が大きく影響を受けると
考える見方です。

そして、自分にとって良い結果をもたらすのは、

「内的コントロール型」

の見方であるとも書きました。

「内的コントロール型」の人は、
自分の人生は自分の考え方や行動次第なのだという
いわばポジティブな思考が、「運」をも呼び寄せるからです。

逆に「外的コントロール型」の思考を持っていると、

「どうせ努力しても無駄だ」

という投げやりな態度に陥りがちで、
その自然な結末として、ますます不幸になっていきます。

なんだか、ちょっと自己啓発的な話になってますが、
今回取り上げたいのは、

「過去の経験の結果が、
 こうしたネガティブな見方を形成してしまう」

という点です。

それは、

「学習性無力感」

と呼ばれるもの。

これは、「コントロール感」を
剥奪された状態を意味します。

この存在を検証するために行われた、
犬に電気ショックを与えるちょっと可哀想な実験が

『影響力を解剖する』

で紹介されています。

実験1日目、電気ショックを与えられた犬のうち、
ある犬は目の前の板を鼻で押すとショックを止めることが
できました。

別の犬は、電気ショックを止めるための仕掛けはなく、
ただひたすらショックに耐えるしかない状況に
置かれました。

また別の犬は、
いっさい電気ショックを与えられませんでした。

実験2日目、今度は柵で2つに区切られた部屋に犬が
入れられました。この部屋は、天井にある電灯が消えたら
10秒後に電気ショックが与えられる仕組みになっています。

ですから、電灯が消えたらすぐに柵を飛び越え、
隣の部屋に移れば電気ショックを回避することができました。

さて、前日、電気ショックを鼻で止めることのできた犬と、
最初から電気ショックを与えられなかった犬は、
すぐにこの仕掛けを理解し、電気ショックを回避することを
学習しました。

ところが、前日電気ショックを耐えるしかなかった犬は、
自分が動きさえすれば電気ショックから逃げられたのに、
動こうとせず、電気ショックを受け続けたのです。

この実験が示唆するところは、深いものがありますよね。

動物は、自分がコントロールのできない不快な状況を
体験させられ続けると

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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