Twitterをネタにつらつらとマーケティングを考えてみる

2009.11.21

経営・マネジメント

Twitterをネタにつらつらとマーケティングを考えてみる

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

30代、40代の人々はTwitterにはまっている人がいるそうです。と、実は私もそうです。はまってます。Twitterはすごいですよ。普通では触れられないような知の巨人がうごめいています。で、今日はTwitterのタイムラインをネタにマーケティングをつらつらと考えてみます。

 Twitterの画面を開いたことがありますか?

 Twitterの画面を開いていると、次々と発言が現れます。それは1つのラインのように、新しい発言が一番上に表示され、1つずつ下に発言が流れて行きます。

 一度に表示できる発言は20個。全て140文字までの塊になっています。

 黙ってみていると、発言が次から次へと生み出され、さっきまで上にあった発言を次から次に下のほうへと追いやっていきます。

 これ、すごいです!

 現在はランダムに次々に生じている!という現代哲学で主張されている世界観と一致しています。

 いいでしょうか?

 現在はランダムに次々に生じているんです。

 Twitterでは、これまで現在だった発言は過去へと押し流されていくんです。現在は過去へと追いやられていくんです。

 当たり前だと思いますか?

 反対の例を出して見ましょう。

 「原罪思想」をご存知ですか?

 意外と、人は、「原罪思想」を信じていたりしますよね。

 乱暴に言うと、人間は過去に罪を犯した存在で、現在はその罪を償うためのものである、という考え方ですが・・・。

 過去にこういうことをしたからこなった!と。過去に原因があって、その過去を基準に未来を見てしまう世界観です。

 で、唐突ですけど、イノベーションのジレンマと「原罪思想」って似ていると思いません?

 過去にこういう成功をした。その過去の成功から見ると、この事象の意味合いはこうである!と。

 でもね、そうすると新たなイノベーションは生み出せない。

 そりゃそうですよね。視点が過去のイノベーションに凝り固まっている。過去から現在を見ると、その過去の延長としての現在しか見えない。

 新たなイノベーションは未来を作ろうという意思から生まれるのです。過去への回顧によって生まれるわけではない。

 同じように、過去の顧客の行動からばかり発想していると、新しいことはできませんよね。新しい顧客の行動は何だろう?を考えるのがマーケティングに携わる人間のお仕事です。

 過去をほじくり返し続けることにあまり意味はないですよね。

 歴史から学べ!とおっしゃる方もいますし、そういう時間観も確かに強力です。で、確かに、未来のアクションを考えた上で、検証するのに過去の事例を使うのは、悪くはないですよ。

 でも、過去から見た発想をしてしまうと、現状を変えることはできない・・・。悲しいですね。

 で、Twitterにお話しを戻すと、Twitterのタイムラインを見ていると、そういう感覚は薄れていきます。現在が次から次へと生み出されるからです。しかもその発言は予測不能。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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