■広告の『失敗』は、誰が責任をとるべきか。

2009.10.08

営業・マーケティング

■広告の『失敗』は、誰が責任をとるべきか。

小野寺 洋
株式会社JIMOS 通販広告研究所 所長/ビジネスディレクター

『広告はつくります。でも、責任はとりません』 そんな代理店、あなたの周りにもいませんか?

■その広告費の使い方、正しいですか?

 広告のコンサルタントとして、ダイレクトマーケティングの支援活動を行う中で、いろいろな企業にお会いする。主に、通信販売に関する意見交換や相談で話をすることが多いのだが、有名無名の企業にかかわらず、広告宣伝にかける費用について「???」と思うことも少なくない。

 特に、訪問した企業でよく聞くのが、「広告代理店に、多額のお金を支払って広告を打ったのに、効果が出ない」ということ。効果が出ない→次の広告費を捻出できない、というサイクルに陥るのがわかると、それまでいろいろアドバイスを送っていた代理店は、さっさと去っていくという。残ったのは、広告の失敗という事実のみ。結局、行ったプロモーションの「何が良くて、何が良くなかったのか」さえわからないまま、ダイレクトマーケティング事業をたたんでしまわざるをえない企業も多く知っている。

 十分な設計やテストマーケティング、シミュレーションを行うことなく、「いきなり強気」のプロモーションを行ったり、回収できそうにもないTVのイメージ広告に多額の費用をかけたり、失敗の原因は、至って単純だ。似たような商材を扱っている一社は大成功しているのに、もう一社は瀕死の状態であることもしばしば。現実に、限りあるお金をどう使っていくか、その戦略ひとつで、明暗がはっきりわかれているのだ。

■コンサルタントはどこまで責任を負うべきか

 もちろん、失敗することが全て「悪」というわけではない。失敗した場合でも、そこからきちんと「何が得られるか」を事前に設計できていたかどうかが、より重要だ。
 しかし、昨今の広告代理店の担当者にとっては、(言い方は悪いが)「夢を見せ」て、「お金を使ってもらう」のが仕事。結果の善し悪しは、最大の目標ではないことも多いようだ。このやり方は、多くの広告やプロモーション活動を同時多発的に行う、一昔前のマスマーケティングでは通用したやり方かもしれない。というのも、マスマーケティングでは、広告の結果はしばらく時間が経たないとわからないことが多く、もしダメだった場合でも、自分たちが担当した広告以外の責任にすることもでき、代理店担当者自身がすぐに責任を認めて次の一手を打つという構図になりにくいからだ。また、そもそも企画の源泉をメーカーが握っている場合、メーカーがつくった企画の責任にすることもできる。つまり、逃げ場を多く持つマスマーケティングでは、広告の成果が何に起因するのかを特定することが、実は非常に難しい(だから次の打ち手を特定しにくい)。

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小野寺 洋

小野寺 洋

株式会社JIMOS 通販広告研究所 所長/ビジネスディレクター

「効く広告」の研究とプロデュース、講演活動等を生業としています。 【略歴】 大学卒業後、出版社に入社。お客様と商品の“接点”開発に目覚める。 2005年より、株式会社JIMOSにて自社通販ノウハウを元にしたダイレクトマーケティング支援事業を行う。大手代理店にはない独自のアイディアや成功法則を武器に、広告をプロデュース。教育、食品、美容など、数多くの分野で成功を収める。 1973年佐賀県生まれ。佐賀大学理工学部卒。

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