人財の離職と根付き問題1 脆弱化するマインド

2007.09.01

組織・人材

人財の離職と根付き問題1 脆弱化するマインド

村山 昇
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

「3年で3割が離職」という現況に対し、雇用組織側が意識せねばならない観点を3つ取り上げ考察する

【Envisioning Career-scape 第3景 ?1】=======

先ごろ、人事・人財育成担当者を対象にちょっとしたワークショップをおこなったのですが、
やはり昨今の担当者の共通の悩みのひとつは、
人財の流動化に伴う若手従業員の離職率の高さ(=ヒトの根付きの悪さ)問題です。

「入社1年、2年でいとも簡単に辞めていく」
「3年で3割離職のほか、中途入社者の定着もよくない」
「育ち盛りの4年目以降も、なにかソワソワしていて、いっこうに根付くような安定感がない」
「異動希望制度や公募制度も持っているが、離職止め効果に一部の効き目しかない」
「彼らの行動変容・思考変容をもたらすには、若手の研修にスキル習得・知識吸収ではない“何か”を施さなければならないと思う」・・・等々

ヒトの離職と根付きの問題は、深く悩ましいものですが、
そのワークショップの一部の時間を割いて、私が話したことの要点は下の3つです。

1)すべては“働くマインド”という意識基盤をつくりなおすところから
2)人財はリテンション(保持)からボンディング(絆化)へ
3)安すれば鈍する:野ガモを飼いならすな

これらを本サイトでも以降3回に分けて、ダイジェストで紹介したいと思います。

“働くマインド”に手を打て

まず私は、個々の働き手がキャリアを形成していく要素を3つの層に分けて考えます。
(実際は3つに明確に分離できる層ではなく、
虹のように多色がグラデーション的に構成されるようなものですが)

【第1層】知識・技能(スキル):“HAVE”要素
【第2層】行動特性(コンピテンシー)・態度・習慣:“DO”要素
【第3層】マインド・観:“BE”要素

入社3年目や5年目にかけては、誰しも第1層、第2層は育ち盛りです。
仕事の場数を踏み、知識・技能研修を受けつつ伸びていく。

しかし、第3層という働く意識の地盤はいっこうに形成されず、
それがぜい弱なまま、時が過ぎるのがおおかたの3年目、5年目でしょう。

たまたま、影響力のある上司の下で働くことができたり、
経営者の強烈で明確な哲学によって直接・間接に感化を受けたり、
自己啓発で自分なりの働く思想的なものを醸成したりして
第3層を形成することのできる人は、世間ではごくマイナーな存在です。

第1層、第2層は、他者からの教育が可能ですが、
第3層は、“自育”が原則です。

組織側は、とりあえず若手従業員が業務をこなしてくれるように1層・2層への教育には手を施しますが、
3層に関しては、個人の問題であると放置しがちになります。

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村山 昇

キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。

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