「朧気になる日常と非日常の境界」

2007.08.24

ライフ・ソーシャル

「朧気になる日常と非日常の境界」

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

当たり前だと思っている自らの日常。しかし、思わぬところで非日常との境界線がおぼろげになっていることに気付く瞬間がある。夏期休暇中に南の島で考えた“日常”と“非日常”をキーワードに記してみる。

 最近ではGoogleで検索することを「ググル」という言い方もすっかり一般的になり、ふと気付くと自らの思考を働かせる前に「とりあえず検索」するという行為に慣れきっている人も多いだろう。だが、考えてみればそれは少々異常なことではないのだろうか。何かを考えるには人間はまず、自らの記憶装置である脳内のストック情報を参照するはず。インターネット上の情報を検索するという本来、補完的な行為が常態となってしまっている。思考は深まらず、とりあえず検索キーワード(検索クエリ)を考えるところまでで停止し、パソコンのブラウザに現れる検索結果を眺める。

 ネットによる検索が日常化し、つながらないという状態が非日常化していたが、よく考えればインターネットはバーチャルな存在であり、そこに依存しすぎると自らの主体を見失う。この出来事に自らが戒められた気がした。

 今回筆者は“夏季休暇”“海外”という非日常的な時間・空間に身を置いて様々な気付きを得たが、よく考えれば日々の日常の中にもふとした非日常が潜んでいる。それに気付き、日常・非日常の対比から一歩違った視点を持つことができれば様々な発見があることだろう。以前から“タウン・ウォッチからの発見“をお勧めしているのだが、さらにそこに日常・非日常という時間・空間の視点を加えてみることをお勧めしたいと思った夏であった。

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