我が道を行く小岩井・第三次野菜ジュース戦争の戦い方

2009.04.05

営業・マーケティング

我が道を行く小岩井・第三次野菜ジュース戦争の戦い方

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

昨今の飲料市場において野菜ジュースカテゴリーは縮小傾向にあった。そんな環境の中、各社からテコ入れのため新商品の上市や既存商品のリニューアルが続いている中、されているが、そんな中、異彩を放っている商品がある。

昨今の飲料市場のトレンドを一言でいうなら「スッキリ」だ。もう一つ付け加えるなら「低カロリー」もしくは「ゼロカロリー」ということになるだろう。緑茶飲料でカロリーゼロに目覚めた消費者は、ゼロカロリー炭酸飲料でよりスッキリした味わいを嗜好するようになった。そんな中で、ドロッとした口当たりと意外に高いカロリーで野菜ジュースは敬遠されるようになってしまったのだ。
そんな環境において、野菜ジュースもスッキリを目指しはじめた。その戦端を開いたのはカゴメと伊藤園だ。過去の記事を参照されたい。

<第三次野菜ジュース戦争勃発・今度のキーワードは「スッキリ」?>
http://www.insightnow.jp/article/2982

スッキリ・低カロリー系のトップバッターとなったのは、サントリーの「野菜カロリー計画」だ。「野菜ジュースのカロリーは意外に高い」と問題提起をして、それを解決する商品として明確なポジショニングで戦いを始めた。

<「びっくらこいた~」に込められたマーケティング戦略>
http://www.insightnow.jp/article/1167

そして、今度はスッキリとは明言しないものの、明らかに味わいはスッキリした新商品「I love vege」を発売した。サントリーは野菜ジュース市場のトレンドを牽引する気満々と見える。
新商品の上市だけではなく、既存製品も「スッキリ」に軸を移してリニューアルを図っている。例えばカゴメは野菜ジュースの大ブランド、「野菜生活100」を「甘さをおさえてすっきり」というポジショニングに切り替えた。新製品「やさいしぼり」もスッキリ系なので、自社の野菜ジュース全体のポジショニングチェンジをしたことになる。

そうした市場全体のトレンドに明らかに適合していない商品がある。キリンビバレッジが小岩井ブランドで発売している「しっかり摂れる濃い野菜」だ。トマトミックスとにんじんミックスの2種があるが、どちらも飲んでみると確かに濃厚だ。
商品が発売されたのは2008年の6月と10ヶ月前だ。サントリーが「野菜カロリー計画」を発売したのが同年4月なので、両社は全く違ったアプローチで市場に切り込んだことになる。
キリンビバレッジの当時にニュースリリースには以下のような記述がある。
<「野菜を摂取した納得感と、朝食代わりとしての腹持ちの満足感」を得られる「濃い」味覚が特に重要視されています(当社調べ)>とのことだ。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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