退職よりも会社残留を選ぶべき ~リストラ対処法~

2009.03.12

ライフ・ソーシャル

退職よりも会社残留を選ぶべき ~リストラ対処法~

荒川 大
株式会社ENNA 代表取締役

人事労務のコンサルティングを通して、今一番気になること。それは「再就職先が見つからない」ことの様々な影響です。景気対策予算を選挙対策のための個人消費にばら撒く政治では、生活不安は解消されません。

解雇プロセス支援コンサルティングとメンタルヘルスカウンセリングを提供していると、様々な出来事と考え方と意見に向き合うことになります。

解雇プロセス支援をしている時は、まず何故「解雇を支援するのか」という問いを受けます。実際には、本当に「解雇」が企業にとってコストダウンになるのかどうかを考えて頂くための支援なのですが、未だに「解雇=経費削減」と考える企業が多いのです。

ここ数年の労基法関連の判例を見る限り、労働者寄りの判決が増えていますから、プロセスを慎重にしなければ、会社は法令違反により多大なコストを抱える結果になることが多くなってきました。
しかし、会社も社員もがそれらの事実を知らないままに「会社のため」という殺し文句に納得してしまっています(WEBコンテンツや書籍等による情報だけでは、本当に自分に当てはまるケースなのかを判断するのは難しいでしょう)。

メンタルヘルスのカウンセリングでは、リストラが始まったことで不安から逃れられずに、メールを頂くことがあります。決まって聞かれることは「これからどうしたらいいですか?」

ここからが、今回のテーマである「リストラ」に抵抗するか受け入れるのかということです。

まずは結論から書きますと「抵抗する」です。もちろん転職先を探すことを同時に行いながらも、自ら「退職届」にサインをすること(自己都合での退職)は避けた方が良いと考えます。

理由は「抵抗するか、受け入れるかを悩むことができるのは、再就職先がある場合」だからです。例えば、バブル崩壊後の2000年前後の場合は、悩むことができる市場環境がありました。しかし、2009年で考えると、それは期待できません。

1)2009年~2010年は再就職先が見つけにくい
以前のコラムにも書きましたが、帝国データバンク社の発表がその根拠です。
正社員採用、約5割の企業で「予定なし」
参照)TDB景気動向調査(特別企画):2009年度の雇用動向に関する企業の意識調査
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/keiki_w0902.html

見方によっては、残り5割の企業は採用予定があるとも読めます。転職活動を行う時には、まずは自分自身を振り返って、業界における自分の強みを活かせるところを探すことが大切です。

2)リストラの終着点はリストラ実行者の解雇
リストラ対象者は会社(の誰か)が決めます。そして、退職奨励という形で自己都合で「部門閉鎖」まで続けることがあります。その場合、小出しに次々と退職させ、最後は責任者も含めて辞めさせる流れになります。
どちらにせよ退職することになるのであれば「会社業績による会社都合での解雇」という選択肢により、退職後直ぐに失業保険を得られるようにしなければなりません。もちろん在籍している間に給与所得を得ながらです。

次のページ3)退職しないと針のむしろですが…

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荒川 大

荒川 大

株式会社ENNA 代表取締役

企業実務(総務・人事・法務・社内システム等)におけるコンプライアンス対応について、企業実務者の観点からの業務改善、内部統制対応等の支援を行なっております。

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