プレゼンを科学する
 ~ジョブスに挑戦(5)「Action編」

2009.02.20

ライフ・ソーシャル

プレゼンを科学する  ~ジョブスに挑戦(5)「Action編」

家弓 正彦
株式会社シナプス 代表取締役

今回は、プレゼンのActionについて考えてみます。 プレゼンのシチュエーションにもよりますが、 プレゼンターは適度な動きを活用すると、プレゼンにメリハリが出て、 様々な効果が期待できそうです。

(1)移動

スティーブジョブスのプレゼンは、大会場のステージの上で、様々なActionを使っています。
特徴としては、適度にステージの上を動き回っていること。
左手から登場して、たまに右手に移動したり、センターで喋ったりする。
その適度な移動がダイナミズムを生み、オーディエンスに緊張感を与えます。

ジョブスなみとは言えませんが、私も動き回っています。
そして、ひとつ意識をしているのは、オーディエンスとの距離感のコントロール。
距離と緊張感の関係を活用しているんです。

基本法則としては、、、

距離が縮まれば、オーディエンスに緊張が生まれます。
そして、距離が離れれば、リラックスが、、、
そんな効果を活用して、緊張とリラックスを適度に組み合わせると、
オーディエンスのプレゼンに対する集中力を高めることができるんです。

プレゼン環境によって、使える時と使えない時がありますが、
機会があれば、一度お試しあれ、、、

(2)表象と例示

表象の代表的なものとしては、
 ・首を縦に振って「肯定」、横に振って「否定」
 ・拳を握って「パワー」、「強調」
などなど、これは、言語代替動作と言われるものです。

例示の代表例は、
 ・両手を大きく広げて「大きさ」を強調
 ・3本の指を立てて「3つ」を表現
動作を通じて、形状、量、数字を表現するものです。

これらは、メッセージ伝達を促進しますね。
プレゼンに慣れていないと、とてもぎこちない動きになってしまいますが、
実は、手軽にできる割に効果は大きいと思いますよ。

ジョブスのプレゼンには、こういった動作は少なく、
表象、例示はあまり活用していません。
どちらかというと、手の動きは少なく、淡々とした印象を受けます。
それは、それで、彼のパーソナリティですね。

(3)身体的操作

こちらの「動き」は、マイナスに働くものです。
所謂、「動作のクセ」ですね。
顔や頭を触る、ペンを弄ぶ、身体を揺らす、、、
なくて七癖、ヒトには必ず癖があるものですよね。

誰にでもクセはあるものですから、一概に「絶対ダメ」とは言えませんが、
聞き手にとって、それが目障りに感じられると、もうプレゼンに集中できません。
やはり、できれば無駄な動きは避けたいものです。

しかし、このクセは、精神的不安定の現れであることが多く、
そもそもプレゼンという場そのものが、緊張感を生んでいる原因なので、
クセを直すことは、とても難しいようです。

クセは本人も意識していないことが多いので、
それを直すには、積極的に他人から指摘を受けることが重要でしょう。
自分のプレゼンを見てもらう、気になることがあったら都度指摘してもらうよう、
第三者に頼んで、自分のクセを理解し、地道に直す努力をすることです。

しかし、根本的な対策としては、「緊張しないこと」、、、
ま、プレゼンの場数をこなすことですよ。(笑)

株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦

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家弓 正彦

株式会社シナプス 代表取締役

マーケティング戦略を中心としたコンサルティング、マーケティングに特化した教育プログラムの提供を行っています。

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