時代が求めるパーソナルブランド(2)

2007.06.27

組織・人材

時代が求めるパーソナルブランド(2)

増田 崇行
株式会社クエストコンサルティング 代表取締役

注目を集める「パーソナルブランド」について、時代背景を概観しながら、パーソナルブランドを構築する意味とは何か? を考えていきます。

誰もが発信し、輝く時代に


米タイム誌が選出する2006年のパーソン・オブ・ザ・イヤーは「You」。
そう「あなた」である。

1966年の「25歳以下の人々」(ベビーブーマー)、1982年の「コンピューター」など、特定の個人以外が選出されるのは初めてではないが、かなり特殊な選出とされている。

Web2.0時代のセンスだと思う。

Wikipedia, YouTube, MySpace などをはじめとするユーザー発信型メディアが注目される中、Web上の情報発信者となる「あなた」が主役であるという意味だ。

これからのネット社会においては、「あなた」は既存の巨大メディアに取り上げられている著名人である必要はない。

大げさに言えば、国や自治体や企業だけではなく、自分の個性をより魅力的に、情動的に表現できる卓越した個人が世の中を動かす時代になった、という夢のある話なのか。

しかし、誰にでもチャンスがあるからこそ、その他大勢から一歩抜け出し、ユニークなパーソナルブランドを構築するためには、「自分ならではの売り」が必要になるという示唆でもある。

「ハイコンセプト」(大前研一訳 三笠書房)の著者であるダニエル・ピンクは、「情報化社会であるからといって、知識や資格がありITや情報に強いだけでは生き残っていけない」という警鐘を鳴らしている。

義務教育レベルの知識であれば100円程度のメモリチップに収まり、Googleで検索できる。

ITにおいては、インドなどにコスト競争力ではかなわない。

工場は中国に持っていかれた。

弁護士、会計士といったナレッジワーカーの花形でさえ例外ではない。

アメリカでは、100ドル前後のパッケージソフトが弁護士や会計士の仕事の大部分をやってしまうというのだ。

日本でも会計士、税理士を紹介するサービスが活況である。
私も開業時に利用させていただいた。

公認会計士か税理士の資格を持っているのは当然なので、エージェントの方が、それぞれの先生の人柄やクライアントとの距離感、ビジネスのスタンス、強み、売りといったことを的確に説明してくれる。

この先生は、我々にどのようなベネフィットを与えてくれるのか。

会計士や税理士の先生でさえも、過当競争のなかでパーソナルブランドの勝負に真摯に向き合っている。

我々はこのような時代に、自分の居場所と仕事を確保しなければならない。

よく考えると背筋が寒くなる話だ。

ここで、ことばの整理をしておこう。
「自分のパーソナルブランドを戦略的に構築する」ことを
「パーソナルブランディング」と呼ぶ。

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増田 崇行

増田 崇行

株式会社クエストコンサルティング 代表取締役

2006年5月に株式会社クエストコンサルティングを設立しました。 組織人事領域におけるプロデューサーとして、クリエーターとのコラボレーションによりユニークなサービス、ビジネスを開花させてきました。今後も「Quest for the Human Brightness」をコンセプトとして、インパクトのあるサービスを開発しご提供することで、人と組織の本質的価値の向上に貢献できたらと考えています。

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