「ヨナコンプレックス」と「成長」と「悲劇」の関係

2008.12.31

仕事術

「ヨナコンプレックス」と「成長」と「悲劇」の関係

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

今日は、コンプレックスのお話しです。そして、成長と悲劇が実はコンプレックスに関係があるんです。知っていましたか?そして、ストーリーとも関係があるんです。ちょっと広がりがありすぎるお話しですが、さらっとご説明差し上げます。

 さて、ヨナコンプレックスという言葉を聞いたことがありますか?

 たいていの人は聞いたことがないと思います。

 有名なのはエディプスコンプレックスですよね。この子供は父を殺し、母と交わるであろうという予言を受けたエディプス王のお話しのエディプスコンプレックスです。

 このヨナコンプレックスも、ヨナという青年のお話しです。旧約聖書に記された物語です。なので、神様はヤハウェですね。

 どういうストーリーかと言いますと、ヨナは神からイスラエルの敵国であるアッシリアに赴いて、40日後に滅ぼされるということを、アッシリア人に伝えよ!という予言を受けます。

 神の予言を受ける、ありがたいお話しですね。

 ただ、ヨナは、神の予言を受けたにも関わらず、逃げます。

 まあ、敵国に行って、「お前の国は滅びると神が言っている!」と叫ぶのはちょっとしんどいですよね。多分、普通に考えて、殺されますね。

 だから、船に乗って、アッシリアとは反対方向に逃げます。

 でもまあ、相手は神ですから逃げられませんよね。当たり前です。

 神は嵐を起こして、ヨナが乗った船を苦境に立たせます。ヨナが事情を船に乗った人々にお話しすると、船乗りはヨナを海へと投げ込みます。すると、海の荒れは収まりました。

 そして、ヨナは巨大な魚に飲まれて、腹の中に3日3晩いることになります。そして、なんとか神に悔い改めるような発言をすると、魚はヨナを陸に吐き出します。

 そして、神は再度、ヨナに対して、アッシリアに行って神の言葉を伝えよ!という命令を出し、ヨナは、仕方がないので、ようやくアッシリアに赴きます。

 そして、悔いを改めなさい、という言葉をアッシリアの首都ニネヴェの人々に伝えると、意外なことに人々はすんなりと神の言葉を受け入れます。

 すると、ヨナはちょっと怒ってしまいます。おまえら敵国だろ?そんなに簡単に受け入れてしまうのか!と。

 で、まあ、神はヨナにその認識はちがうだろう、ということを知らしめるために、またヨナに苦難を与えるのですが・・・。

 と、ちょっと情けないお話しです。神の声を聞いたのに、実行しないで逃げる。実行したらしたで、文句を言う。

 旧約聖書記載ですので、後の世の方々はいろいろな教訓、「神は敵国の民をも許す」といったことを語っていますが、今日の言いたいのはそういうことではないです。

 自分が心の声を聞いたとき、それを実行するのか、しないのか?実行するとどうなるのか、実行しないとどうなるのか?というお話しです。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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