「めざましごはんキャンペーン」によるご飯関連商品の躍進

2008.07.18

営業・マーケティング

「めざましごはんキャンペーン」によるご飯関連商品の躍進

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

タレント優香さんのCMで「めざましごはん」のフレーズはおなじみですね。農林水産省が米の消費を促進するために、推進しているキャンペーンです。永谷園は「お茶づけでしっかり朝ごはん」、エバラ食品は「浅とろ丼でバンバンバン」と朝食でご飯を勧めるテレビCMをやっています。

 確かに、朝に米を食べるのはメタボにはいいでしょうね。

 というか、夜、お米を食べるとてきめんに太ります・・・。夜、お米を抜くと、てきめんに痩せます。

 でも、栄養は取らないと体に悪い。

 「朝ごはん、いくら食べても太らない」、ダイエットの格言ですね・・・。
(まあ、ブックス法という夜にすごい量を食べる対極の方法もありますが、あれは一種の断食ですからね。置いておきましょう・・・。)

 私は、夜、米を半年間抜いて、77キロから66キロへの減量に成功しました・・・。運動は週3でヨガ、週1でフットサルぐらいでしたね。

 当時、仕事のストレスで完全にメタボ体型になっていました・・・。朝はしっかり食べつつ、夜は米は抜きました。おかずは普通に食べましたよ。それで、11キロ減量。けっこう行けるものですね。

 個人がメタボ体型だと、印象が悪くなる、ということをレコーディングダイエットの岡田斗司夫さんが言っていますね。「見た目印象主義」という見た目で人を判断する傾向が広がってきている。それに対処する時に、簡単に自分でできるのが、体重のコントロールである、ということです・・・。

 健康問題は企業にとっても、大きな問題ですよね。ホワイトカラーの生産性はただでさえ低いと言われているのに、午前中は頭がボーっとして、という人間が多くては午前中の生産性は上がりません・・・。メタボな人々は健康問題を抱えて、医療費が増加する、長期的生産性は下がるので、企業にとってリスクであると。トヨタ自動車のメタボ対策はけっこう耳目を引きました。

 話しを元に戻すと、めざましご飯キャンペーンは「朝ごはんを食べましょう、そして、朝に米を食べるといいですよ。」という食育なんですね。

 朝ごはんを食べると、なぜよいのか?朝に米を食べるのはなぜよいのか?は農水省のめざましごはんキャンペーンページを見てください・・・。

 このキャンペーンは参加したいと農水省に言えば、ロゴマークを使わせてくれるんですね。

 大企業で言うと、永谷園やエバラ食品工業などがまだCMを流して頑張っています。

 小麦の価格が上がってきているのも追い風となっているのか、ご飯関連商品の売上は拡大しているそうです。ロイターさんの記事で出てますね。

 ただ、JAに後輩が就職していて、この前お話しを聞いた限りでは、日本の米は価格的には国際価格の4倍ぐらいはするそうなのでまだまだ競争力はないみたいですけど・・・。

 体にいいことを提案しつつ、儲ける。それは企業にも、個人にも、それはつまり社会にもベネフィットがある。そういうマーケティングがいいな、と私は思ってます。ただ、そういうのはあんまり成功したのを見たことないんですよね。

 脂っこいものを食べても、なかったことにしてくれる、とか・・・、そういうほうに人は流れます・・・。人は弱いものですね。そういうインサイトのほうが確かに強力です。

 まっとうな食育をしつつ成功する。そういう大きな事例として、「めざましごはんキャンペーン」は育って欲しいなあと思うのです。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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