日本のCRM市場を牽引する、シナジーマーケティングの秘策1

画像: acworksさん

2008.07.01

開発秘話

日本のCRM市場を牽引する、シナジーマーケティングの秘策1

INSIGHT NOW! 編集部
インサイトナウ株式会社

日本はマスマーケティングが効かない社会となりつつある。求められるのは「マス」から「One to One」への転換だ。そのためのCRMソリューション分野で高いシェアを誇り、業界を牽引するシナジーマーケティング社の極めて独創的なマーケティング戦略に迫る。

第1回 「マスマーケティングの時代からCRMの時代へ」

■マスマーケティング、終わりの始まり
「もうマスマーケティングだけでは売れないでしょう。これだけ前提条件が変わってきているのだから」

日本の社会環境が大きく変わりつつあることは、誰もが肌で実感しているだろう。日本はもはや完全な成熟社会となった。そして先進国の中では歴史上初めて、人口が減り始めた国でもある。

「大きいのは、この10年の変化ですね。この間に、これまでの日本のマーケティングの大前提となっていた基本条件が、すべてひっくり返ってしまいました。ポイントは三つあります。消費の減少、消費の多様化、そして人口の減少です」

まずバブルが崩壊して以降、決定的に変わったのが人々の将来観だろう。高度経済成長時代に考えられていたような『未来はバラ色』神話を信じる人は、もはやいない。先行きに対して不安を感じるとき、人はサイフのヒモを固く締めるものだ。すなわち消費は減る。

「しかも、今や生活に必要な品はほとんど揃っている。昔のようにみんなが同じように欲しがるものなんてないわけです。そこにトドメを刺すように人口が減り始めた。マーケット自体がシュリンクを始めたんですよ。こんな状況は人類史上初めてでしょう」

確かにマスマーケティングが効果を発揮する前提条件は、すべて消えてなくなった。では、マスマーケティングに変わる手法はあるのだろうか。

▲2004年シナジーマーケティング(当時インデックスデジタル)が行った調査結果。多くの企業が収益に結びつくマーケティングが行えず苦労していることが分かる。

「難問ですね。膨大なリーチを実現する機能に関してはマスマーケティングの存在意義は変わらずあると思いますが、ただそれだけでは『売れない』ことを、多くの企業が感じているのだと理解しています。だから、最近クロスマーケティングやバズマーケティングなどといった新しい手法が次々と誕生しているのではないでしょうか。でも、どれも決定打とはなり得てませんよね。おそらくは、表面的な手法論に終始しているだけでは、本質的な解決策は見えて来ないのではないでしょうか」

だからこそ本質的な解決策となるCRM(=Customer Relationship Marketing)が注目を集めているわけだ。既存のマーケティング手法とCRMには一点、根本的な違いがあるという。

「一言でいえば、新規のお客様なのか、既存のお客様なのかの違いです。つまり、これまでマーケティングといえば基本的にすべて、いかに新しいお客様を開拓するか、掴むかに焦点が絞られていました。ところがCRMの本質は、新規のお客様ではなく既存のお客様を対象としたマーケティング手法です。既存のお客様をロイヤルカスタマー化することでブランドチェンジを抑制し、売り上げアップを実現する。マーケティングの目的が従来とはまったく違ったもので、かなりラジカルな変化ですよね」

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